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あらゆる次元の世界が混ざり合い絡み合う、遠呂智が造ったこの世界は良くも悪くも凄まじい。太公望に招集を掛けられやってきてみれば、気持ち悪い妖魔に、なんと言ってもこの空の色、吐き気がする。

「……帰りたいです」
「そうだなまえ、安芸においで、とてもいい場所だからきっと仙人の君でも気に入るはずだよ」
「むりやり連れて帰ろうって魂胆だろうが元就殿、そうはいかない」
「むりやりだなんて賈ク殿、人聞きの悪い、これはあくまでお誘いさ」
「んー、お誘いのわりには随分と強引に見えるんだが?」
「え?」
「え?じゃないだろう、既に連れ帰る気、満々じゃないか」

そして腹の中が真っ黒くて食えない謀将が二名、背後から私の両肩に両手をしかと置いているのが毛利元就、大して力を入れられていないはずなのに、全然振り切れない不思議!

それに対して私の正面に立って腕を取り、元就から引き抜こうと緩く引っ張っているのが賈ク、こちらも大して力を入れられていない以下略。

「賈ク殿、そんなに腕を引いたら取れてしまうよ」
「元就殿こそ、なまえの肩が粉砕したらどうするんだ?」

もういやです!この二人怖い!
のほほんとした調子で言ってることが恐ろしい、こんな怖い人たちを引き合わせてしまったこの世界よ、早く滅びてください。恨みます太公望。

20140414
20200421修正
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