WEEKLY☆KAZEKAGE | ナノ

こっちくんな月曜日。

早朝任務に内心中指を突き立てつつ小さな我愛羅をおぶって出撃、抜け忍の殲滅で大してランクも高くないのだが何しろ私にはハンデがある、おぶった我愛羅だ、子連れなんとかのような見てくれだから格好の的になるのは致し方ない。

我愛羅の一人や二人抱えて戦うことくらい朝飯前なので、その辺に関しても大したことはなく、なんら問題ない。面倒なのは一緒に出撃した奴らの視線と素朴な疑問。

お前の背中の奴、誰?

いつの間に産んだの?

風影様に似てね?

「この子生き別れの弟だし私産んでないし我愛羅に似てるって?ははっ、君はもう老眼が始まってしまったのかな?お可哀想に」
「なまえ、ぼくやっぱりお留守番」
「可愛い我が弟!心配はいらないのだよ!」

不安げに話しかけてくる我愛羅、テマリやカンクロウ以外に我愛羅のことは知られないようにしなければならないから、極力我愛羅にはしゃべらないようにと言ってある、私の弟と言うように口裏も合わせてある。

未だに風影の地位が確実なものでない我愛羅だから、我愛羅を快く思ってない連中には付け入る隙を与えてはいけない、それから我愛羅ファンの方々にもこんな我愛羅は見せられない、破壊的な可愛いさに追っ掛けが更に増える上に、もれなく柄にもない私の嫉妬心が付いてくる。

こんな私にも独占欲なんてものがあったのねーなんて呑気に考えながら、飛びかかってきた抜け忍の一人の頭を蹴り飛ばした。

「ねえ、なまえ」
「なあにー」
「なまえ……かっこいい」

我愛羅にはあんまり見ちゃだめだからねと忠告しておいたのに。そんな褒めても全然嬉し……過ぎて舞い上がっちゃうからねなまえさんは!

「ぼ、ぼくも、いつかなまえみたいになって、そしたら今度はぼくがなまえを守る!」
「楽しみにしてるからね」
「う、うん!」

我愛羅は私だけじゃなくて里のみんなも里も全部を背負って護ってくれるようになるんだ、それまでは私が全力で我愛羅を守る、気合いを入れ直して、抜け忍集団と真っ向から向き合う。

「子守のなまえをなめんなよ!」
「通り名だっせえ!」

敵も味方もツッコミがだいぶ辛辣である。

20120720
20201207修正
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