昔と違って日の光を浴びても死んじゃうことは絶対にないんだけど、本能的にとかDNAレベルで反応しちゃうんだと思うのよ。
遮光カーテンの隙間から容赦なく突き刺さる朝日に顔をしかめる、朝はきらいだよ。やっぱり夜の方が断然落ち着くし、活動もしやすい。夜の美しさに勝るものはない！と、言いたいところなんだけど、もっと美しくて綺麗なものがひとつだけあったりするわけ！
「ば、か……っ、いった……！」
「あ、ごめん」
「……」
「ちょい！そんな睨まないでって、あんまり美味しいからついつい噛みすぎちゃうんだよねえ」
俺の部屋、俺のベッド、俺の隣で熟睡してたなまえの首筋に自分の尖った犬歯を食い込ませた、ちょこっともらうだけ、そう戒めたつもりだったんだけど俺の本能が自重しなくて本気で噛み付いちゃった。熟睡から飛び起きるくらいだもんね、結構な激痛だったみたい、僅かに頭を擡げた罪悪感からなまえの首筋についた噛み跡をぺろり。傷はすぐに塞がった。
「最っ低、寝てる時にするのやめてって言ってるのに」
「そんな毎回してるみたいな言い方やめてよお！今回はどーしても我慢できなくって」
「だとしても起きてからにして、せめて起こして一声掛けてよ」
「わかった、約束する」
「よろしい」
「と言うわけでなまえ、お願い、ちょい血ィちょうだい！」
「だが断る」
「ちょい待って！そんなのありィ！？」
俺に血を啜られてる時のなまえが、昼夜問わず一番綺麗！
吸血鬼の基本装備として唾液に治癒効果、馬岱と大殿辺りが治癒効果高そう。
20140127
20160218修正
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