ヴァンパイア・アネクトード | ナノ

【私がお前に恋したー】
チャプレン「気が済むまで泣け。いくらでも待ってやる。必要ならば私の胸を貸そう」→たまに積極的になるチャプレン。


ぐずぐずと鼻を鳴らせば大きな手のひらが遠慮がちに恐る恐る頭の上に乗った。ふと見上げれば于禁さんが眉尻を下げ影を落とした瞳でこちらを見つめている。ああ、そんなお顔をなさらないでと私の言えたセリフではありませんでした。

「泣くなとは言わん」
「……すみません」
「謝る必要もない」
「……え、と」
「理由は、聞かぬ方が懸命、か」


今はいい、気が済むまで、いくらでも待っている。ゆっくりと慈しみに溢れた手のひら、于禁さんはそっと腕を広げ、胸を貸してくださる意思を窺わせました。
少しだけ、ほんの少しだけ時間をください。落ち着ける時間を。


司書さんの泣いてる理由が思いつかないので聞かないでくださいっていう理由は内緒。
20150510
20160218修正
 / 

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -