memo | ナノ

2020/04/22



陳宮へのお題【砂糖を吐きそうなほど甘い言葉。/君の事しか考えられなくて。/今はまだ、言わない。】 http://shindanmaker.com/287899 


▼砂糖を吐きそうなほど甘い言葉。

「おお!なんと美しい、可憐で聡明、荒んだ乱世に潤いをもたらすよう!私ほど幸せを感じる者がこの世に居ようか!いや居まい!ああ、愛しい者よ!」

軍師だもの頭は普通の人より良く切れる、人の粗探しも得意だし微妙な変化にも本当によく気が付く。芝居掛かった胡散臭い口調で紡がれる愛は薄っぺらくて嬉しさよりも苛立ちが勝ると言ったらひどく落ち込んでしまった、あれはあれで本気だったらしい。

好きなのはわかったから普通に愛してるよって言ってくれていいのに、無駄な小芝居いらないから、うん、ごめん言い過ぎたのは謝るよ、大袈裟で恥ずかしかったの。


▼君の事しか考えられなくて。

「少しいいか?」
「なんですか」
「甘いものは好きか?」
「普通です」
「好きな花は?」
「興味ありません」
「……」
「陳宮先生、どうかしました?さっきからなんか変ですけど」
「今日の下着が見たい」
「張っ倒されたいんですか」

それもいいですなあ、とさえ思う。


▼今はまだ、言わない。

呂布殿が!呂布殿が全然言うことを聞いてくださらない、策通りにしてくださらない!嘆いて愚痴って喚く陳宮様の相談相手が私。

「そなただけぞ、私のことを理解してくれるのは」
「呂布殿も、もう少しだけお話に耳を傾けてくださってもいいと思います」
「そうだろう!そなたもそう思ってくれたか!毎度毎度こうも策を引っ掻き回すような戦をしていては余裕で勝利できるものも、できなくなってしまう!」

「苦労なさっているのですね」

私の膝を枕にして微睡む陳宮様、薄い唇から出てくるのは不平不満ばかりだけれどそれすら愛しい、私を信頼しているから、私だけに零してくださる弱さ。

憔悴した表情が好きです、本心をお伝えしたらどんなお顔をなされるのでしょうか。

20131129


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