愛だよ9-5 | ナノ

「ひぐあぁああっ…!」
円堂の尻穴からぶちりと音が聞こえたような気がした。下を見れば、全く慣らしていないそこは薄く裂けて血が滲んでいる。円堂は泣いてこそいなかったが、痛みに耐えるように顔をしかめていた。
解されないままみちみちと音を立てそうなほどに拡張されたそこは俺のペニスをぎゅうぎゅうと締め付けながらもしっかりと咥え込んでいる。そのきつさが気持ちよくて、内壁にペニスを擦りつけるように腰を動かす。
「うっ、ぐっ…!」
喉が詰まったような音が円堂から漏れる。俺はオナホールに包まれたままのペニスを掴み、強めに擦り上げた。
すぐに円堂の声の調子が変わり始める。ぐちゃぐちゃにアナルを突き上げられ前立腺を刺激されながら、強い刺激をもたらす道具で前を扱かれる。行為によって与えられる行為は恐らく想像を絶するようなものなのだろう。
「あああっ、あう、う…」
円堂の全身が硬直し中がきつく収縮した。ベッドのシーツを指が白くなるほどに握りしめている様子を見ると、またイったらしい。想像以上に早い。早漏なのか、それほど気持ちがいいのか。どちらにせよ俺の楽しみは増えるばかりだ。
息も切れ切れな様子の円堂をよそに、俺は腰を動かし続ける。搾り取るように動く内部が気持ち良かった。
「ひっい、かぜま、かぜまるっ、やっあっ、んあっ」
途切れ途切れに俺の名前を呼ぶ。情事中に円堂がなにを考えているのかがわからなかった。恐らく何も考えられていないのだろうが、セックスをしている最中に必死に名前を呼ばれると精神が不安定になりそうだ。一体俺は何をしているのだろうと、後ろめたさが生まれてしまいそうになる。
風丸、風丸と連呼する煩い口に舌を差し込み唇で塞ぐ。円堂の抑えきれない喘ぎが口内に響く。舌を絡ませながら腰を動かすと自分もたまらなくなって声が漏れた。

円堂の唾液を啜り、飲み込む。そして俺の唾液を円堂の口内に送り飲み込ませる。身体を繋げながら体液を交換する行為に興奮が高まる。円堂の尻穴にペニスを擦られ腰のあたりにぞくぞくとした快感が走る。
「んああう、は、ぁ、んん!」
口を離した途端に大音量での円堂の嬌声が耳に届く。音を立てながらオナホールで円堂のペニスを扱くと、また円堂の全身が硬直した。息が上手く出来ないらしく、胸がひくひくと痙攣している。腰を動かすと円堂は声も出さずに身悶えていた。
その表情は蕩けきっていて、完全に快楽に溺れていることが窺い知れた。
「はぁ、気持ち、いいか、ぁ、なぁ、円堂」
喘ぎの交じった声で円堂に尋ねる。円堂は聞こえているのかいないのかわからないほどに声を上げ続けている。オナホールから手を離すと円堂の内腿をばしりと音を立てながら叩いた。叩くたびに円堂の内部がぎゅうぎゅうと締め付けてくる。それすらも快楽として受け取っているようだった。
「なあ、円堂、答えろよ」
ばちん。腰を打ちつける音と腿を叩く音が入り交ざる。円堂の内腿が赤くなりだしたころに、やっと円堂は喘ぎ以外の声を発した。
「きもち、あっ、いい、うあっ!」
素直な様子の円堂を鼻で笑う。慣らされもせずに俺のものを突っ込まれて、尻から血を流しているのにこんなによがっているなんて。

にちゃにちゃと粘着質な音が立つ。俺の限界も近かった。
荒く激しく腰を打ちつけ快楽を貪る。何度も達してとろとろに惚けた表情をしている円堂のペニスにもさらに刺激すると、円堂は数度目の絶頂を迎えた。
「ああ、あ…、うう」
断続的に円堂の身体が痙攣する。これ以上続けるのも無理があるようだ。ぐっと奥深くまでペニスを挿入し、円堂の中で射精する。腰からじんじんと快楽がかけめぐった。
「くっ…ぅ、」
ぬるりと性器を引き抜き、オナホールを外す。溜まったローションと円堂の精液がどろどろと円堂の身体を汚した。

円堂は疲れ切ってほとんど意識は残っていないようだった。完全に身体の力を抜いている円堂を見て溜息を吐く。タオルを取ると自身と円堂の身体に付着した汚れを拭い自分だけ服を着る。その後は仕方がないから円堂のアナルに残ったままの精液の処理をすることにした。
まだまだ面倒はかかるようだったが、円堂を俺好みに仕立て上げることを想像するだけでも期待に胸が膨らんだ。我ながらサディスティックな嗜好だとは思ったが、サディストとマゾヒストで相性は良いではないかと開き直り、円堂の寝顔を眺めた。
この純粋な顔が快楽に染まりきって淫らな色に染まる日が来ることが楽しみだった。