以前も同じ場所を噛んだ気がするが、痕は残っていない。一生残るような痕をつけてやりたかった。歯を食いこませ肉を噛みちぎる勢いで力を込めると、円堂の悲鳴が耳元で聞こえた。 「ぐっ…あ゛……」 傷口に舌を這わせて円堂の血を味わってから、円堂に再び口付ける。舌を絡ませると円堂の喉の奥からえずくような声が聞こえてきたが、気にしなかった。唇を離すと円堂の口の端に血が付着しているのが見えた。きっと俺の口にも同じように付いているのだろうと思い下唇を軽く舐めた。 コードのついていないワイヤレスタイプのピンクローターを手に取り、円堂の肩を強く押さえつける。円堂は抵抗を見せず不安げな表情でこちらを見上げるだけだ。 「な、なんだよそれ?」 尋ねてくる円堂の姿が初めて犯した日と重なった。やはりセックスは知っていてもそれに用いる道具は何も知らないのが円堂らしい。 使えばわかる、とでもいうかのように円堂の乳首にローターを当てスイッチを弱に入れる。 「うわっ!ん…く、」 円堂は突然の振動に驚きの声を上げたが、次第に体がぴくぴくと震え始める。眉を寄せ目を瞑り、感覚に必死に耐えているようだった。 円堂の声が聞きたいのに、モーター音が邪魔をする。次からは静音設計のものを使わなければ。 スイッチを強に上げると、比例するように円堂の声も大きくなる。ローターを押しつける俺の手首を掴んで、必死に快感を散らそうとしている姿が可愛い。 円堂のペニスは芯を持ち、軽く立ちあがり始めている。それを横目で見ながら、ローターを円を描くように動かす。 「はぁ、ああっ、あ…じんじん、する……」 足をもじもじと擦り合せながら、掠れた声で円堂が言う。求めてもいないのに感覚を報告され、より一層興奮をそそられた。 乳首がこれ以上ない程に熱く硬く立ちあがる。俺はローターを胸から離すともう一方の乳首に押しつけ、先程まで刺激していた乳首に吸い付いた。 ローターで触れるか触れないかの位置で刺激したり、強く押し付けたりすると円堂の腰がびくびくと跳ねる。そして、まるで味わうかのように乳首に吸い付き、舌先で刺激する。 「だ、だめ、んっ…うぁ…」 円堂が俺の手を必死に引き剥がそうとする。気持ちいいくせに、と思いながら俺は手と顔を円堂の胸から離した。 ほっとした顔をしている円堂に、加虐心が疼く。まだまだ、これからが本番だ。 「いまに乳首だけでイけるようにしてやるよ」 笑いながらそれだけ言って、ローターを枕元に投げる。きっと円堂は淫乱の素質があるんだ。大した調教もせずにイけるようになるに違いない。 円堂の股を大きく開いて、まじまじとそこを見つめる。円堂のペニスは勃起していてもやはり人並み以下の大きさで、皮を被ったままだ。陰毛もまだ生え揃っていない。想像通りの発育の遅さだった。 薄らと生えている陰毛を全て剃ってやったらどんな顔をするだろうか。想像しただけでゾクゾクした。 俺はベッド下に詰め込んでいた救急箱を取り出し、中に入っていた医療用手袋のパックを破るとそれを両手に嵌めた。 普通のセックスには必要のない俺の行動に、円堂は怯えきっている。それを茶化すことなく無言で滅菌済みの医療用綿棒とローションを手に取る。綿棒は医療用のため片綿で、全長が普通のものより長く出来ている。 ローションの蓋を開け、円堂のペニスの先端を濡らすように中身を垂らす。温めていないローションが冷たかったらしく、円堂は素っ頓狂な声を上げた。 そのままローションを綿棒にかけると、円堂の太腿を片手で押さえつけ、ローションでぬるぬるに濡れた亀頭に、同じように濡れた綿棒の綿球側を近付ける。 「ひっ……」 円堂はこれから自分が何をされるのか大方の予想がついたらしく、喉の奥から引き攣った音を出した。ここで抵抗を見せないあたり、しっかり学習をしているのだろうと思った。どれだけ酷い仕打ちを受けようが抵抗をしないと思うと少々つまらなくはあったが、俺の欲望を現実にすることが容易となるのだ。 円堂のペニスの先端に、綿棒を少し沈める。円堂の身体が跳ねてから、かたかたと震えだした。 「いっ…!ぎ、あっ、いたっ、痛い…!」 4センチほど沈めたところで異様に円堂が痛がり出す。少し動かすだけで悲鳴を上げ、目には涙を浮かべる始末だ。円堂のことだから素質はあるのだろうが、やはり初めは痛いらしい。 「暴れると血が出るぞ」 体を動かしかねないため、脅すように言う。そして綿棒を7センチほどまで沈めると、ゆっくりとそれを抜いてやった。その間も苦しげに呻きを漏らし、ついには涙が頬を伝い落ちていた。しかし体を動かさないよう全身を硬直させている様子が見て取れて、笑みがこぼれる。 お前がそんなだから傷めつけたくて仕方がなくなるというのに、お前はそれをわかっていない。 今の自分の瞳がこれまでにないほど淀んでいるであろうことが自分でも予想できた。円堂を見れば見るほど自分の気が狂っていくような気分だ。 綿棒を全て抜いてやると、涙を流して息を荒くした円堂はぐったりと壁に体重を預けた。目を瞑り痛みが去るのを待っているようだ。 円堂のペニスはまだ萎えていないが、顔色は悪くなる一方だ。途中で萎えてしまう可能性もある。 俺は医療用テープと放っておいたローターを取ると、それを円堂の乳首に貼り付ける。驚いて目を開いた円堂をよそに、スイッチを強に入れた。 → |