2風丸視点 俺の言葉に円堂は表情を引き攣らせた。 「何言ってるんだ、俺たち男同士だろう!」 大声で叫び必死に俺の身体を押しのけようとしている円堂のその腕を掴み、捻り上げる。円堂の身体はただでさえボロボロだ。それに鞭打って必死に抵抗しているのだが、やはり非力である。まるで蟻を踏み潰すかのような感覚を覚え、俺は口角を上げた。 「安心したよ円堂、さすがにセックスって単語くらいはわかるのか」 「ぐあああっ!」 腕をあらぬ方向に捻られたため上がった悲鳴に、ゾクゾクした。俺にとっては円堂の苦しむ姿が何よりも甘い蜜だった。 このまま力を加えれば、今の俺の力なら簡単に腕は折れるだろう。しかしそれでは勿体ない。まだまだ円堂にはやってもらいたいことがあるのだ。 腕を離してやり、顎を掴む。ぐいと引き上げ俺の方を向かせば、円堂の瞳には薄く涙の膜が張っていた。どれだけ腹や顔に強力なシュートを食らっても涙一つ見せない円堂が、涙を浮かべている。それほど精神的に参っているということだろう。 たまらない。円堂を、あの円堂を。俺が今から犯すのだ。 ところで、円堂には豪炎寺たちが人質になっていると言ってあるが、あれは全くの嘘だ。 円堂を拾って帰ってから、実はもう丸一日ほど経っているのだが、それ以来俺はあまり外界と接触をしていない。 研崎から生活できる必要最低限のものや円堂に試したい玩具なんかを調達するくらいで、あれから豪炎寺たちがどうなったかなど知らない。恐らく研崎たちに研究材料にでもされているのだろうが、俺にそんなことは関係なかった。 下げたままだったハーフパンツを下着ごと下げ、円堂の足から抜く。円堂は非難の声を上げていたが、無視した。 円堂の性器が露わになる。キャラバンで移動するようになってからは、メンバー全員で大浴場に入ることが多かった。そのため円堂のそれを見る機会も自然と多かったのだが、今も当時もそれを見て持った感想は一つだった。 「はは、やっぱ小さいな」 円堂の股間をまじまじと見ながら言うと、円堂はううと小さく呻いて顔を下に向けた。その顔が見たくて、もう一度顎を掴む。顔を上げさせると、円堂は顔を真っ赤にしてぼろぼろと涙を零していた。 「き、きに、してるのにっ」 嗚咽を漏らしながら俺の手を振り払い、両腕で顔を隠す。 ぞくり。 こんな円堂を見ているだけで自然と股間に熱がたまってしまう。可愛い。こんな円堂は見たことがなかった。 俺は円堂を愛している。一種の尊敬の念も抱いていて、慕ってもいた。しかし、胸の中では嫉妬と憎しみの炎も渦巻いていた。 それなりに古い付き合いで、円堂は俺に頼りきっている。そんな円堂を可愛いと思っていたし、守ってやりたいとも思っていた。 皆を率いて、いつでも輪の中心にいる。そんな円堂に憧れていて、そして、憎かった。 (なあ円堂、なんでお前はそんなに強いんだ。円堂、俺はお前が羨ましいよ。俺の心はこんなにも弱いのに。) だからこそ、俺は円堂を手篭めにしたい。俺の欲望の全てをぶつけてやりたい。 円堂の股の間に膝立ちになり、円堂のペニスを握る。円堂は身体を一瞬硬直させるがすぐに俺の手を掴んで引き剥がそうとした。 「なあ、抵抗していいのか?」 耳元で囁く。円堂は涙を流したまま手の力を緩めた。 「うううー……」 声を抑えられないようで、本格的に泣き出す。多分こんな姿を見るのは小学生の時以来だろう。今日の円堂の表情も泣き方も、年不相応に幼い。 俺は円堂の頬に舌を伸ばし、舐め上げた。塩気を含んだ水の味がして、しょっぱい。しかし、円堂の体液を舐めていると思うと興奮した。 陰茎を握ったままだった手を動かす。円堂の腰がびくりと動いたが、円堂はもうそれから一切抵抗を見せなかった。 優しく擦ってやると、じわりと先走りが漏れ出す。 「んう…くっう…」 いつの間にか泣き止んだらしい円堂は、感じているらしく声を漏らした。もっと声が聞きたくて手の動きを激しくすると、円堂は俺の服の裾をゆるく掴んだ。 円堂は眉を寄せて目を瞑っている。口の端から涎が零れそうになっていて、それを舐めてやると頬に熱い吐息がかかった。 「は、エロいな」 ペニスから手を離した俺は、身体を下にずらし身をかがめた。円堂の内腿を撫でてやると、その部分の筋肉がぴくぴくと動いているのが伝わる。 「もっと気持ちよくしてやるよ」 「は、え?」 足の付け根に吸いついてから、陰茎をねっとりと舐め上げる。円堂の口からひええだとかうわあだとか情けない声が漏れていて、色気はないが可愛らしく感じた。 下から上に、舌の表面で裏筋を舐めていると、不意に円堂が俺の髪の毛を掴んだ。下ろしたままだった髪の毛のいくつかの束を掴まれて痛い。 何をする、という視線を送ると、円堂は涙ぐんでこちらを見下ろしていた。 「なに、するんだよ!そんな所汚いだろ!」 叫んだ後、大丈夫なのか、風丸はと心配げに付け足した。 俺は目を見開く。目一杯凌辱してやりたいのに。なんでそんなことを言うんだ。俺を気遣う、なんて。 しかしここでやめるわけにもいかなかった。今ここで手篭めにするしかないのだ。ここでチャンスを逃してしまえば、俺はもう円堂を強姦する勇気も気力もなくなってしまうだろう。 円堂の顔から目をそらし、眼前の小ぶりな性器を咥えこんだ。 「あっ、やだ、風丸っ…!だめ、んああ!」 亀頭を強く吸うと、今までで一番大きな喘ぎ声が聞こえた。僅かにかすれたその声が耳に入ると、股間がきつくなる。すぐにでも下着を脱ぎ去って円堂の中にペニスを突っ込んでやりたいが、ぐっと堪えた。 髪を掴んでいる円堂の手の力がゆるみ始める。口の中にしょっぱい味がどんどんと広がり、円堂の限界が近いことを感じた。 手で竿を擦りながら、亀頭を音を立てながら吸い上げる。 「やだ、風丸、いやだ、あう」 出る、出ちゃうとかぶりを振る円堂を視界の端に捕えると、硬く尖らせた舌先を鈴口にぐりぐりと抉り込んでやった。 円堂の全身が硬直する。 「ひぐっんん、あっ、あああ!」 ペニスから噴き出した精液が口内に広がる。円堂の手にも力が入り、髪の毛が何本かぶちぶちと抜けた。 尿道に残った精液を吸い出し、円堂の種をよく味わってから、それを円堂の臍のあたりに吐きだした。 目を瞑りながら肩で息をする円堂を横目に、床に唾を吐きだす。円堂のだからそれこそ甘いのではないかと思った精液だが、やはり不味い。 舌が痺れるほどしょっぱいような、あるいは苦いようなよくわからない味を口内に残しながら、臍に垂らした精液を手で塗り広げる。円堂の胸から臍にかけてがぬらぬらと濡れて光っていて、気持ちが高ぶった。 円堂の先走りで濡れた手の平で、円堂の頬に触れてから頭を撫ぜてやる。 「かぜ、まる……」 恍惚とした表情で余韻に浸りながら、円堂が俺の名を呼ぶ。その表情を見て、俺はたまらず円堂の足を大きく開かせた。 |