それは、突然だった。
胸の内で弾けた言葉に、鼓動がひとつ大きく跳ねる。
「ルル?」
怪訝そうな声が私を呼ぶけど、返事なんてできなかった。
声を出すことはおろか、瞬きひとつできない。ただ、燃えるような色を見返すことしかできない。
気づいてしまった。
それは本当に唐突で。
でも、気づいてしまったなら、もうなかったことになんてできなくて。
(……どうしよう)
そう、私は気づいてしまった。
私はラギが好き、なんだ。
メ ル ト
ラギルル連載始動。
2011.09/19掲載
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