兄が家に帰ってこなくなったのは三月の寒い日だった。
その時の俺はまだ士官学校に入っていなくて、将来は軍人なんかになるつもりなんて毛頭なかった。
だって、両親から期待されてたのは兄だけだったから。
でも嫉妬なんてしたことはなくて、優しくて逞しい兄が大好きだった。
その、三月の寒い日が来るまでは。
兄が士官学校を勝手に辞めた。両親は激昂し兄をひどく叱った。
その時の兄の顔は今までに見たこともないような無気力な顔だっで。
兄はその次の日家から姿を消した。
俺は兄が大好きだったから、家中を探し回った。
遠い昔に兄と一緒に行った公園や喫茶店も探した。だが、兄はどこにもいなかった。
何故か急に兄のことが疎ましくなった。自分を大切に思ってくれていたのではないのか、とかなんでいなくなったのかとか。
色々な感情がごちゃ混ぜになって俺の心を侵食していった。
どこに行ったんだ、この感情をかき消してくれるのはお前だけじゃないのか。

:D

母に急かされながら書いたのでいつもより3割増しでgdgdです・・・
勉強してこよう・・・
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テーマ「人外ファンタジー」
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