※みしゅとれ注意

「ばだっぷだ!いらっしゃいっ!」
友人の家を訪れるとその重そうなドアを開けたのは小さな男児だった。
こっちこっち、と俺の腕を掴んで家の中へと引っ張る。
「ミストレ、エスカバはどうした?」
そう聞くとミストレは「えしゅかばはにーにーとばんごはんのおかいものなの」と玄関を指差した。
「だからみしゅとれはひとりでおるすばんしてたの」
褒めて、といわんばかりに俺を下から見つめてくるミストレの頭を黙って撫でる。
「エスカバに用事があって来たんだが、居ないようなら出直そう」
「え、かえっちゃうの?えしゅかばがかえってくるまでみしゅとれとあそぼうよ」
子供の頼みを無下に断るのもなんだか気が引ける。
「・・・エスカバが帰ってくるまでなら付き合おう」
わあい、と言いながらミストレはおもちゃ箱を引っ張り出してその中のおもちゃを床いっぱいに広げた。
ぬいぐるみや飯事の道具、少し古いロボットや戦隊物の人形などが散らばる。(エスカバのお古だろうか)
「ばだっぷはなにしてあそびたい?」
ミストレがきらきらした笑顔で両手のおもちゃを俺に手渡した。
(・・・どれでと言われても)
手渡されたおもちゃをじっと見つめるが、これで何をしろというのか。
俺はおもちゃを使って遊んだことが殆どない。
「おままごとする?それともおにんぎょうさんごっこ?」
ミストレが俺の膝の上で人形と飯事の包丁を持ってきゃあきゃあとはしゃいでいる。
よくわからないのでお前の好きなようにしたらいい、と伝えるとミストレは「じゃあおままごとしよう」と俺に包丁を渡してきた。
ミストレに促されるままに飯事をする。
「とんとん、とんとんっ」
ミストレがおもちゃのまな板の上でにんじんをふたつに切る。
これまた楽しそうにやるのだから適当に流すことはできない。
「ぎゅっぎゅ、ぎゅっぎゅ〜」
今度はおもちゃのおにぎりを手で形成している。
元々形は出来ているのだが、一生懸命形を作ろうとしているのがなんとも可愛らしい。
「はいっ、めしあがれー!」
小さな皿におもちゃのおにぎりを載せ、俺の目の前に差し出すミストレ。
「・・・・・・?」
このおにぎりのおもちゃをどうしろというのだ、という目で見るわけにもいかない。
恐る恐る皿の上のおにぎりを掴み、食べる真似をした。
「おいしーい?」
「ああ、おいしいぞ」
よかった、とミストレは上機嫌だ。
「・・・あ、えしゅかば」
おもむろにミストレが立ち上がった。
「おうバダップ、来てたのか?」
いつの間にかエスカバが帰ってきていたらしい。
「えしゅかばがかえってくるまで、ばだっぷがあそんでくれてたの」
「そうか、よかったなミストレ。・・・バダップ、迷惑かけてごめんな、ありがとう」
「別に構わない、今日はこれを渡しに来ただけだ」
エスカバに渡すつもりだった資料を手渡し玄関へ向かうとミストレが追いかけてきた。
「ばだっぷ、またきてね?またあそんでねっ」
足にぎゅうぎゅうと抱きつかれて動けなかった数秒間がとても愛おしかった。

:)

なったんことなみみ様リクエストのみしゅとれと遊んであげるバダップです!
途中まではしっかり内容固めてたんですが途中からだんだん脱線していって・・・
もう本当すみませんでした(´・ω・`)
お持ち帰りはなったんのみでお願いします!
リクエストありがとうございました!

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