これの続きです、こちらをお先にどうぞ

勉強も一段落し、久々にミストレと遊んでやろうと思いミストレの姿を探す。
いつもリビングで教育テレビを見ているか、お絵かきをしているかのミストレ。
「ミストレー?」
ひょいとリビングを覗く。
ミストレの姿は、ない。
しかし、そこには兄貴がソファにごろんと寝転がっていた。
「兄貴、ミストレは?」
「ん、今さっき絵本抱えてどっか行ったよ?」
ミストレが行く場所、とは限られてくる。
まだ一人では外を歩くことはできない(不審者が危ないし)
まずはトイレを覗く、ここにはいない。
押入れ、カーテンの裏、浴槽の中・・・子供が隠れそうな場所を探してみたが、どこにもいない。
まさかとは思うが、外?
玄関を覗くとミストレの靴がない。俺のスニーカー、ミストレの小さな靴、兄貴の革靴。いつもはそう並んでいるはずが、今日はそうでない。
慌てて外に飛び出る。階段を駆け下りようとしたところで足が止まった。
「・・・ミストレ」
ミストレはいた。玄関のドアを開けたすぐ傍に、いた。
大好きな絵本を抱えて、大きな瞳に涙を今にも零れ落ちそうなくらいに溜めて。
「ミストレ、風邪引くから部屋に入れ」
「・・・・・・ごめんなさい」
「なんで謝るんだよ?」
「・・・みしゅとれがわがままだから、えしゅかばお勉強できないんでしょ・・・?」
ミストレの瞳から大粒の涙が零れ落ちた。
「泣くなよ・・・」
「ごめんなさい・・・」
絵本をぎゅうと抱きしめ、いつもより更に小さくなってしまったミストレの背中を見つめる。
かたかたと震えており、泣き声を我慢しているのが伺える。
「泣かなくていい、から」
そんなミストレの背を抱きしめる。
「えしゅか、ば」
「迷惑とか、そんなん考えるなよ・・・」
顔をあげたミストレの涙が肩にじわりと広がる。
「ありがとう・・・」
俺にしがみついてきたミストレの温かさは何物にも変えがたいものだった。

:)

一応終わりです、わけがわからないよ。

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