※いたいたしい

エスカバの尻を思い切り蹴飛ばしてやった。
オレの手は奴のより拘束されていたため、手より足が先に出たというわけだ。
「いってぇな」
オレの胸倉を掴み睨みつけるやつの顔はまさに軍人といったようだった。
エスカバの三白眼は鋭くオレの瞳を見据えている。
「あ゛っ」
想像もできないような声が、発せられた。まるで蛙が潰されたような声だった。
「痛いか?」
エスカバはオレの頬をぴたぴたとその掌で叩きながら問うた。
「痛くねえよ、ばーか」
口の中に溜まった真赤な血をエスカバの顔に浴びせる。
エスカバはオレの腕をゆっくりと持ち上げてほくそ笑んだ。
「今からいたーいことしてやるからな」
エスカバの口角が上がるのに従い腕へかかる力が増していった。
ぼきっ。

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