最初から、分かっていた。
ミストレは男で、俺も男。
所詮同性同士なのだから今どれだけの愛を育んでも永遠の愛で結ばれることなどないのに。
シングルベッドは男二人を受け止めるには少々小さい。
いくらミストレが華奢といえど、彼も男だ。男、なのだ。
「エスカバは、型に捕らわれすぎなんだよ」
眠っていると思っていたミストレが急に口を聞いた。
「なんのことだよ」
「君が一番よく知っているだろう」
ミストレの口ぶりはまるで俺の心を見透かしているかのようだった。
「俺たちは俺たちで、いいじゃない」
男だろうが女だろうが関係ないよ、とミストレは俺に背中を向けながら言った。
そして最後にこう付け足した。
俺、そこらの女の子より可愛いしね。


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