「・・・やめてよ」
先程からサイドで結われた俺の髪の毛を小さな手で包んで遊んでいる子供の制止の声をかけるも、「あとちょっとだけさわらせてくだしゃい」とまったく止める気がない。
「あのさあ、俺はそろそろ行かなきゃいけないわけ。・・・離してくれる?」
諭すように優しく告げると子供はそっと手を離した。
立ち上がりじゃあな、と頭をなでると「まって」と袖をつかまれる。
「何」
「かみのけ、ふわふわさせてくだしゃい」
「今さっきもやったでしょお?終わりだよ終わり」
「おねがい、もういっかいだけ」
「・・・仕方ないな、本当に最後だからね」
ため息と共に子供の身長に合うように屈んでやる。
すると、子供は俺の髪の毛に顔を埋めてきた。
「・・・もふ〜」
そのままずしっと重くなってしまった子供の体を受け止める。
「・・・おい」
どうやら眠ってしまったらしい。このままにしておくのも良心が痛むのでとりあえず抱きかかえてうちに連れていくことにしておく。

:)

もふ〜っって言ってもらいたかっただけ
夜桜ちゃん それ 誘拐




110909 夜桜とみしゅとれ


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