『更紗。この書類を六番隊まで持っていってください』
そう言われて四番隊を出発してから早二時間。
マジでここはどこだろう。
常に、どこかに行く時は誰かと一緒だったから一人でなんて久しぶりだった。
どうやら面倒臭いことに長い年月を経ても折り紙付きの俺の方向音痴ぶりは治っていなかったらしい。(他力本願)
霊圧辿れば四番隊には帰れる(と思う)んだけど、書類を渡せずに帰るとれっちゃんに何をさせられるか…
・・・
やばい。
あの恐ろしい笑みが目に浮かんでしまった…
もっ、もうちょっとだけ、ガンバロっっ!!
そう新たに気合いを(自分的には)入れ直してまた歩きだそうとしたら、
「お前そこで何をしている」
近くの隊舎っぽい所(こんなのあったんだ)から声をかけられた。
視線を寄越して見ると、隊舎の窓から不機嫌そうにこっちを見ている銀髪の少年と目が合った。
思わず―――
そう。
衝動と言っていい――――
「だ…」
「だ?」
「第二の癒し発見〜!!!」
――思わず窓から中へ侵入すると同時に、少年に飛び付いちゃいました☆
*前 / / 次#