黒い戦い side.ラビ    [ 65/159 ]

なら別に敵でも問題ないさ!
そうと決まれば世羅呼んで来よっと♪
出会いが早い奴に負けないようにするためには、今からしっかり仲良くなってないとなー。


オレは浮かれる気分を抱えて部屋を出ようとしたが、一応コムイに了解をとることにした。
また、大声だされても困るし。



「コムイ〜。世羅呼んできていいさ?」

「えっ、世羅っ?!世羅も来てるんですか?!」



世羅の名前を出すとアレンが食い付いてきた。
浮かれすぎてて、アレンの存在忘れてたさ。

あ〜ぁ、言わずにさっさと行けばよかったさ。



「そうだよ。世羅くんも一緒に来たんだ。うん。ラビ呼んできて」

「…OK」


これ以上、時間を取られたくなくて足早に去ろうとしたが、アレンが話し掛けてきたため行くに行けなかった。
仕方ないから律儀に返事を返すオレ。

喋ってる内に、世羅が帰ってきたらどうするんさ!!



「世羅はどこにいるんですか?」

「世羅なら、リナリーの所だぜ?」

「ふ〜ん…」




・・・




その瞬間、ぞわりと肌が粟立った。

前言撤回。
コイツ黒だ!どす黒だ!!

表情は友好的な笑顔を浮かべてはいるけど、なんせ目が「何で貴方が僕の世羅のこと馴々しく呼び捨てで呼んでるんですか?」って言ってるさ!!

騙されたさー…。


ここは徹底的に戦わないとな。





「世羅はリナリーが心配だったみたいさ。(誰が誰のだって?)」


アレンのことも心配していたなんて言ってやらない。

別に黒属性に勝てないわけじゃないし!



「そうですか…。(あら何か聞こえましたか?っていうかさっさと僕の世羅呼んで来いよ)」

「じゃあコムイ。世羅呼んでくるさ。(誰が誰のだって?寝言は寝て言うさ)」

「早く世羅に会いたいです。(はっ、少なくとも貴方のものじゃないでしょうね。というか台詞が陳腐過ぎて思わず笑っちゃいそうですよ)」

「連れてくるさー(…アレンに苛められたって世羅に慰めてもらおうっと。世羅、抱き心地いいんだよなぁ)」

「なっ!?(何で貴方がそんなこと―ー)」

「あ、ラビ。リナリーの治療が済んでいたら、ブックマンも呼んできて」

「(ちっ、人のセリフ遮りやがって……)」



セリフを遮られたためか、コムイにまでどす黒いオーラを放ちだしたアレン。
この状況でにこにこ笑っていられるコムイはさすがさ。



「そうそうアレンくん。ミス・ミランダから伝言を預かったよ」

「ミランダさんから?」




ナイスコムイ★


やっぱり気になっていたのか、アレンはコムイが切り出した話題に意識を向けだした。
その隙に世羅を呼びに行くため、オレは歩きだした。


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