1日の終わり    [ 29/159 ]

その後、部屋に案内してもらった。


「どうせなら世羅と近くの方が良かったです…」

「こればかりはどうしようもないよね。まぁお互いの部屋行き来すればいいだけだし!」

「そうですけど……よりにもよって、何でアイツが…」

「?」



アレンとは離れちゃったけど、なんと…ユウの隣らしい!!



俺はるんるんしながら、アレンは何故か沈みながら二人で歩いていたら、別れ道に差し掛かった。
アレンは右、俺は左なので今日は一先ずお別れだ。



「じゃあ、アレンまた明日!!」


そう言って部屋の方へ向かおうとしたら、腕をつかまれた。
こけそうになり、たたらを踏んだ。



「うわっ!!なっ何?!」

「あっごめん!!えっとお礼が言いたくて、世羅、さっきはありがとうございました。お礼言うの遅くなってしまってすいません」

「へ?なんかお礼言われるようなことしたっけ?」

「神田に怒ってくれたじゃないですか」



…あの握手事件か!
何か色々ありすぎて昔のことのように思えてたよ…。
俺も後で神田に謝りに行かなきゃな。
このコートも返さないといけないし。


「あっ、あぁ!いやいや全然お礼なんていらないって!」

「でも嬉しかったから。じゃあおやすみ世羅」

「おやすみ、アレン」



柔らかく微笑んで、アレンは部屋の方へ帰っていった。

アレンを見送ってから俺も部屋の方へ向かう。





これから何があるかわからないけど、出来ることはやろう。

そう胸に刻んで…―――








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