◎
誕生日SS《天秤座
いつもは言えないけど、
今日だからこそ…
[For your "HAPPIEST DAY"]
この学園唯一の女子、紅夜は保健係であり、弓道部員であり、生徒会役員でもある。
とても多忙な人物だ。
そんなあいつは忙しいにも関わらず暇を見つけては片付けの下手な俺に代わって部屋を片付けに来てくれる。
俺もあいつが片付けに来てくれるのを分かっていてあえて散らかしたりもする。
いつからだろう、
この気持ちに気付いたのは。
気付いたら、あいつが保健室に来るのを楽しみに待っている俺がいた。
気付いたら、あいつの笑顔に癒されている俺がいた。
俺と、あいつは
保健医と、生徒で…
この気持ちは、
どうすればいいんだ?
もう、気付いてしまったから
自分自身を隠す事は出来ないから
だから俺は、
今日あいつに俺の想いを伝える。
紅夜が生まれた、
大切なこの日に。
あいつがいつものように保健室に入ってきたら、何て言おう。
「誕生日おめでとう。」
そして、
「愛してる。」
他の言葉はいらない。
素直な気持ちを伝えたいから。
そんなことを考えているとガラリと保健室の扉が開いた。
「待ってたぞ。」
for your "HAPPIEST DAY",
I'm giving you "all my heart".
友達&相互さまの錫霞から頂いた誕生日SS。