新宝物 | ナノ












 
クッキングマイガール《トキ春

「春歌、手伝いますよ」
「あ、トキヤくん。ありがとうございます。トキヤくんは皮むきお願いします」
「えぇ、分かりました」

手早く、エプロンをつけてピーラーを手にするトキヤくん。
何をしても格好よくて様になってます。

「どうしました?」
「い、いえ、ただトキヤくんはお料理も様になるなーと思って…」
「ふふ、そうですか?私はあなたのエプロン姿の方が素敵だと思うのですが」

そう言ってトキヤくんは私を後ろから抱き締める。

「も、もう…トキヤくん。これじゃ料理できないです」
「…すみません。あまりにもエプロン姿が可愛らしいので。新妻さんみたいですね」
「でしたらトキヤくんは旦那さんですね」

私がそう言うとトキヤくんは少し驚いた顔をして微笑みました。

「旦那さんですか、それもいいですね。私としてはいつ籍を入れても構いませんから」
「そ、そんな。滅相もない!トキヤくんにはまだアイドルとしてやるべき事がたくさんあるんですから」
「…では気分だけ。新婚の気分を味わってみましょう」
そう言ってトキヤくんは私の服に手を入れて…えっ?なんでしょう。

「ト、トキヤくん、なにを…?」
「いえ、新婚といえば新妻さんが裸エプロンで待ってるものかと思いまして、脱がせてあげようかと」
「は、はだは…だ、駄目です!あ、あ、そんなことしちゃ…!!」

私があたふたとしていると背中からトキヤくんが笑っている振動が伝わりました。
あ、まさかトキヤくんにからかわれていたのでしょうか…。

「ふふふ、すみません。春歌は本当に可愛いですね。大丈夫、そんなことしませんよ」
「本当ですか?」
「えぇ、今はまだ…ですけどね」
「え、えぇっ!!」

今はまだってそんな日が来るんでしょうか!
もし、そんな日が来たら恥ずかしくて死んでしまいます…うぅっ…。

「当たり前でしょう?私たちはずっと一緒にいるんです。いつかこの恋人という関係より先に行きたいと思う日が来ます、少なくとも私は、ですが」
「わ、私もです」
「そうですか、それは良かった」

そう言ってトキヤくんがキスをする。
もし、裸エプロンをしなくてはいけない日が来たらこんなお腹見せられないです。
それまでに痩せなくちゃ。

そんなことが考えられる私は幸せなんでしょうね。


rara blossomsの沙織さまより*キリリク作品







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