新スタスカ | ナノ












 
指先 微笑む貴女《射手座

『お疲れさま、梓くん』
『夜久先輩こそお疲れさまです!
それじゃあ、一緒に帰りましょうか。』

付き合い始めてから、自然と一緒に帰るようになってる僕たち。いつものように二人で並んで歩いてる

『夜久先輩?』

指先に何かが触れた感触に、隣を見てみる。そこには、たどたどしく僕の手に触れようと手を伸ばす彼女がいた

その様子がとても愛らしくて、口元が笑みを浮かべてしまう

『夜久先輩ってば、もしかして僕と手を繋ぎたいんですか?』

クスクスと笑いながら、嬉しくて、優しく手を包み込む

『っ//////!!少し触れたくなっただけだから…だから、手を離して//』
『本当に可愛い人ですね。そんなに顔を紅くして…僕は嬉しいです』

嬉しさでずっと微笑み続けたら…
さらに顔を紅くして、俯いてしまう

わざとらしく僕は、先輩を覗き込んでみる

『俯いてしまったら、先輩の好きな僕が見えなくなっちゃいますよ?』

その後の反応を半ば予測しながら告げる

『梓くんばっかり、ずるいよ…
私を喜ばせる言葉ばかり言うんだもん…』

僕よりも年上はなはずなのに、幼さが残った反応…

そこがまた先輩らしいのかな

『私だけが、どんどん幸せになってる気がする。』
『それは違いますよ』

『僕は、【僕が紡ぐ言葉】で表情が次々と変わっていく夜久先輩が見たいんです。』
『今、この瞬間だってそうです…』

だからこそ、僕は貴女にいろいろな行動で表します

僕の気持ちを

貴女が【大好きだ】という想いを

『だから僕は、十分幸せなんですよ?』

それでも彼女は納得いかないみたいで視線を反らしてしまった

『怒った顔も可愛いですけど、僕は笑った顔の方が好きですよ』
『…………』

それでもそっぽを向いている夜久先輩にだんだん本当に泣いてるんじゃないかと、不安になってしまう

しばらくの沈黙が続いて耐え切れなくなってきた僕が口を開こうとした時、先輩が小さく呟いた

『…あっ、梓くんが私を好きってことは、十分なくらい私に伝わってる…』

恥ずかしさからか、だんだん声が小さくなっていく

『…でも、私が梓くんを大好きなことは伝わってるのかな…』

拗ねてる貴女は僕の手を握り返す

『…だから先輩は、わかってないんですよ…』
『えっ?』

そんな行動一つ一つが、幸せな気持ちにさせてるってことに

いつ気づくんでしょうね…

ふと、視界に先輩が大きく映った
あれこれ考えている間に、顔を覗き込めるほど近づいていたらしい

『っ!!!!』

いきなり夜久先輩が僕を引っ張るから、危うく転ぶところだった

『 』

耳元で照れながらも呟きを零す
突然のことに驚きを隠せなかった
その隙に夜久先輩は離れてしまう

現状についていけない僕がいる
勝ち誇った笑みを浮かべて、夜久先輩は僕を見つめている

『…そんなの反則です』

一本取られたことに驚きを隠せない
まさか先輩がそんな事を言うなんて、思ってもいなかった

『いつもは梓くんが私に【好き】を示してくれるから』

淡く頬を染めながら、一句一句を告げていく

『今度は私が、梓くんに【好き】って伝えたかったの!』

思わず顔を手で覆ってしまう

それは口元が緩んで、柄にもなく恥ずかしいから

『普通は僕がリードするところなんですけどね』

隣を歩く貴女は一歩一歩が弾んでいて

『いいの!たまには私がリードしてもいいでしょ?』

首を傾げながら彼女は悪戯っぽく微笑んでいる

唖然としている僕を見て、言い返さないのが分かったのか。満足そうに手を引いてくれる

『本当の意味で、先輩には勝てませんよ』

時々はこういうのも悪くない

心がだんだん温かくなっていくのは貴女だから

『夜久先輩のおかげで、今日も僕は勝ち誇った笑みを浮かべて、夜久先輩は僕を見つめている

『…そんなの反則です』

一本取られたことに驚きを隠せない
まさか先輩がそんな事を言うなんて、思ってもいなかった

『いつもは梓くんが私に【好き】を示してくれるから』

淡く頬を染めながら、一句一句を告げていく

『今度は私が、梓くんに【好き】って伝えたかったの!』

思わず顔を手で覆ってしまう

それは口元が緩んで、柄にもなく恥ずかしいから

『普通は僕がリードするところなんですけどね』

隣を歩く貴女は一歩一歩が弾んでいて

『いいの!たまには私がリードしてもいいでしょ?』

首を傾げながら彼女は悪戯っぽく微笑んでいる

唖然としている僕を見て、言い返さないのが分かったのか。満足そうに手を引いてくれる

『本当の意味で、先輩には勝てませんよ』

時々はこういうのも悪くない

心がだんだん温かくなっていくのは貴女だから

『夜久先輩のおかげで、今日も僕は幸せです』

………………………

あの時に夜久先輩が呟いた言葉

『梓くんの【好き】に負けないくらい、大好き!』

先輩は滅多に自分からそういうことを言ってはくれない

だからかな…
すごく『幸せだな』って感じる

目には見えない不確かなものだけど
幸せって、きっとこんな感じなんだろうなと思った






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