二年後ローさんの刺青について考察。
既出ネタでしたらすみません…
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「なあ、それどうしたんだ」
「? それ、って?」
「右手。刺青、無かっただろ」
左手と同じく、右手の中手骨に刻まれた"DEATH"の五文字。二年前は無かったそれに疑問を抱いた。キッドの視線を真摯に受ける右手をふらりと振ると、ローはそっと口を開く。
「…ああ、これな」
ローは優しい顔つきで、自らの右手の甲を撫でる。
「おれはやっぱり、人の"命を奪う"事しか出来ないと解ったから」
随分と昔、俗に言う"天使の左手"に"DEATH"の文字を刻んだ。その時"悪魔の右手"に何もいれなかったのは、いつかこの手が誰かを救うという浅ましい希望なぞを抱いていたからだ。海賊が救いを夢見るなんて今思えば笑える話だが、少なくとも今よりも世界を知らなかったから、今よりも人間を大切に思っていたから、今よりも医者である事を望んでいたから。だからこそまっさらな右手でいたのだ。
けれど知った。己の手は誰かを救うのではなく殺すのだと。この世界は救うのではなく奪う為にあるのだと。
今のまま、生温いままでは生きられないと。
だから彫ったのだ。左手に死を。右手にも、死を。
「…おれは、死を与える医者だからな」
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増えた刺青について。
そもそも右手の刺青が無かったのは何故なんでしょうね…何か意味があるのかな…
二年の間に大切な人(クルーの誰か?)を救えなくて新たに彫った、とかだとおいしいですが誰にも死んでいて欲しくないので黙ります。
(20130304)