愛してると告げられた。
気色悪いと突っ張ねた。
愛してると告げられた。
気味が悪いと追い返した。
愛してると告げられた。
何も言わずに目を逸らした。
愛してると抱き締められた。
緩く笑って抱き締め返した。
幸せそうに細められた瞳。
サングラス越しにも分かる優しい目。
不快でしか無かったその口が愛してると囁くたび、何時からだろう、こんなに胸が苦しくなっていったのは。
愛してる、何度も聞いた台詞。
何度でも聞いていたいと思った台詞。
お前の声が、指が、愛しくなって、たまらなくなって。
嗚呼、もうお前の声しか聞こえない、お前しか瞳に映らない。
クロコダイルと、お前が大切そうに名前を呼ぶから。
ドフラミンゴと、滅多に呼ばない名前を呼んでやった。
ほらまた、嬉しそうに笑う。
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恋に不器用なオッサン達(20120405)