Long story


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肆拾玖――遠い記憶の底で






 目の前には鳥居があった。かなり古い鳥居だ。

 どうしてだろう。
 見たことがないはずの場所なのに、どこか懐かしく感じる。




「ずっと離れないと約束するか」
「ああ」




 どこか遠くからそんな声が聞こえてきた。
 目を凝らすと、鳥居より少し奥の、多分お寺に続くのだろう階段に誰か座っている。2人いた。声の主はこの2人だろうか。




「何があっても、離れないと」
「約束する。何があっても、絶対」




 そう言って、座っている2人は手を握り合った。




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