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日常 | 小話 | 落書



2月17日 天使の囁きの日
双月さんが遊び歩いていた件について

世「可愛い可愛い天使の私が囁く日ね!」
春「はいはい、可愛い可愛い」
世「……春くん貴方、最近私の扱いが極端に雑になってきたわね」
春「そんなことないよー。親しくなったってことにしとこっ」
世「ことにしとこっ、とか言ってる時点でアウトだわ」
春「そんなことよりさ〜、俺ずっと気になってたことがあるんだけど」
世「挙げ句の果てにはそんなことで片付けるのね。…まぁいいわ、何かしら?」
春「世月さんって、俺と会うまではずっと双月先輩にくっついてたんですよね?」
世「ええ、そうよ。たまに散歩に行くことはあったけれど、ほぼ24時間体制で監視……見守っていたわ」
春「今監視って言った?」
世「いいえ、空耳よ」
春「……てことはさ、双月先輩が節操なく遊んでたのもずっと見てたの?」
世「ええ、見てたわ」
双「え!?見てたの!?」
世「ええ、見てたわ」
春「どんな風に遊んでたかまで詳しく?」
世「ええ。この子、その手に関しては凄いわよ。意のままにおじさま達を操っては、土地を買い漁っていたもの。ねぇ?」
双「それはあれ、あれですよ。ちょっと上手い話を持ちかけると、簡単に乗ってくるような頭の弱いおじさんばっかり狙ってたからで…」
世「いいえ、この子の凄いところはそこじゃないわ。相手がどういう趣向かを瞬時に見抜いて、あっという間に虜にしてしまう所よ。こんなこと言いたくないけれど、そういう店で働けば間違いなくナンバーワンで指名が取れたでしょうね」
双「おっお前…っ、どこまで見てんだよ!全くプライバシーの欠片もあったもんじゃねーな!」
春「あ、否定はしないんですね〜」
双「えっ、ちが…っ!!」
春「ていうか、そんなナンバーワン指名取れる程なら、何で俺には奥手なんです?」
双「なっ…」
世「あらそうなの?」
春「うん。こんなに奥手なのに、どうやっておじさま誑かして遊んでたのかな〜って気になって。それで世月さんに聞いてみたんだよね〜」
世「それは意外だわ。どうしてなの?」
双「いや別に…」
世「どうしてなの?」
双「…だ……だってこいつが。こいつがっ、世のおじさまたちとは住む世界が違うんだもんっ。とてもじゃないけど土地掠め取っちゃお☆みたいなテンションで臨む領域じゃないのっ。俺もたじたじなのっ」
春「いや、俺のせいみたいに言わないでくれません?言っときますけど俺、双月先輩と付き合うまでチェリーボーイだったんですからねっ」
世「それは嘘ね」
双「絶対嘘」
春「なんて蔑んだ顔で俺を見るんだろうかこのにこいちは」


李「まぁ別にとやかく言う気はないが、少なくとも天使の囁きの日にする話ではないな」
深「せめて囁く程度に小声で話せばいいのにな。でっけー声でなんつー話してんだろうな」
侑「でも双月がぐれたのっていっきーが酷いこと言って家出して、尚且つ世月になったのが結構大きな要因だよね?」
李「……何だか唐突に凄まじい罪の意識に苛まれてきた」
深「いやーどうかな。俺はそうでもねぇと思うけど。な?」
華「……別に李月の肩を持つ訳じゃないが、俺も多分あいつはどう転んでもああなってたと思う」
侑「え、根っからの遊び人ってこと?」
華「ああ。春人がいなきゃ、李月と母親と和解した今でも普通に遊んでたろうしな」
深「つーか、そもそも李月が出ていかなくても、仮に世月が生きてたとしても多分同じだった思うぞ」
侑「そこまで!?一体どの段階で教育間違ったの!?」
深「教育云々じゃなくて、生粋の遊び人なんだよあいつは。生まれながらの本能的な」
華「そう考えると、逆に李月が出ていって世月になったことで春人と付き合うようになったのは逆に良かったんじゃないのか」
李「…それもそれでどうなんだろうか……」



双月さんが酷い言われようでした。

2020/02/17 08:29



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