「試合の時の柳生君て、なんかこう、いつもと違う感じ」
「意識したことはないですがやはり真剣にやっているからですかね」
「ね。かっこよかったよ」
「ありがとうございます」
「仁王君は落ち着いて静かな感じだった」
「仁王君が?」
「うん、意外だった。なんとなくだけどどことなく柳生君みたいで。と言うか二人の中身が入れ替わった感じ!」
「みょうじさん、部活を見学したのは?」
「先週の水曜…あ、木曜かな」
「そうですか」
「あ、これがシンクロってやつ?」
「そうかもしれませんね」

「仁王君」
「みょうじが見えた気がしたが」
「先程までいましたよ」
「…そうか」
「仁王君が来るとわかっていたら引き止めたんですが、」
「いや、いい」
「みょうじさんは仁王君が思ってるより仁王君を見てるようですよ」
「?」
「私に変装した仁王君をかっこいい、と」
「柳生だから言ったんじゃろ」
「らしくない」
「何笑っとる」
「いえ、失礼しました」
「…………」

悔しいが、嬉しくない訳ないに決まってる。



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