最近の近藤くんは、大人しい。お妙ちゃんへのストーカー行為は相変わらず続いてるけど、前みたいに私に泣きついて来なくなった。だからと言って仲が悪いわけでもなくて、なんてゆうか私たちの間にある雰囲気が少し変わった気がした。


「よ〜しお前らよく聞け、球技大会があるぞ〜」


もうお馴染みとなってきた先生のやる気のない声が行事予定を告げる。


「先生、球技大会はいつあるんですか?」


真面目な桂くんが手を真っ直ぐに挙げ訊ねると先生はいつもと変わらない言い方でへらりと言った。


「とりあえず明日あるらしいぞ」

「明日かあ…って明日ァァ!?アンタどんだけギリギリに言ってんすか!」

「ふざけんな!」

「そういうことはもっと早く言うアル!」


新八くんがいつもの如く突っ込み、次々とブーイングが上がる。しかしみんなのブーイングは先生の次の一言であっという間に収まった。


「どーせお前ら練習なんてしねーだろ。ま、優勝したクラスには豪華賞品があるらしいけど?」

「よォォし絶対優勝するアル!」

「格の違いを見せてやりまさァ」


この言葉でみんな目の色が変わった。優勝する気満々だ。私はこのクラスのこんなノリが好きだった。