リクエスト2 | ナノ


※死ネタ注意
※大石視点




青学のマネージャーである愁が死んだのは、昨日だった



居眠り運転をしていたトラックに、
横断歩道を渡っていたところをはねられたのだと聞かされた。



誰もがそのことを悲しみ、泣き、悔しんだ。



でも、誰よりも苦しかったのは
今顔色一つ変えずに、
白い布で顔を隠された彼女を見る手塚だと思う。



手塚と愁は、幼馴染で、
ずっと昔から仲が良かった。

ほんとうに、生まれた時から。

恋人ではなかったが、それに近い、いや、
それ以上の思いが二人にはあったに違いないと思っている。




霊安室から俺たちが出ると、
まだ泣き続けている桃や英二を見やると
手塚は歩き出した。


「皆、練習を始めるぞ」

「?!」

「は?!」

「こんな時に・・・」



皆は口々に言う。

それもそうだ、愁が死んだその日に
練習だなんて・・・


「手塚、今日はやめておいた方がいいんじゃないか・・・?」

「やる気のない奴は来なくていい」





そういうと、手塚は出口に向かって去って行った。




手塚がさったあとも、皆、納得いかない様子で
練習には向かわず、去って行った。






俺は、手塚が気になり、テニスコートへ向かうことにした。









夕日が照らすコートには無数のテニスボールが転がっていた。
その中で、手塚は倒れていた。





「・・・手づ、」




声をかけようとしたら、誰かに肩を掴まれた。
後ろを振り向くと、タカさんと不二がいて
そっと手塚に視線を向けた。















手塚は静かに、泣いていた。










「・・・っ、愁」









聞こえないくらいの、小さな声で彼女の名前を呟くと
両手で顔をおおい、小さく静かに、また泣いた。






こんなに弱い手塚は初めてで、
これ以降見ることはなかった。









君に言えなかったことがある
(側にいてほしかった)
(離れたくなかった)
(愛している)

(行かないでくれ)






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リクエストありがとうございました!
ほんと遅くてすいません( ;∀;)
今回は第三者目線でかきました!
主人公でてこなくてすいませんorz






お題*確かに恋だった
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