「やっべぇ!遅刻だ!」



パンを加えて家を出る。
今日から高校生だっていうのに、
初日から寝坊しちまった。


これじゃあみんなの笑ものだぜ、







「やべぇ!マジ遅れるって!…っ!」

「きゃっ」




ドンッ




速度をあげて角をまがると、
角の向こうにいた、女の子の背中にぶつかってしまった。




「うわ!わりぃ!!大丈夫か!?」





前のめりに倒れた彼女の
腕を掴み起き上がらせようとすると
ピリッと電気が走ったような気がした

それは彼女も同じだったようで
一瞬動きが止まる。


でもそれは一瞬で、
彼女は立ち上がってふりむいた。




「大丈夫!ありが…と、う…」

「えっ…、」





「戦に、いく。今度はでかいやつ。戻ってこれないかもしれない。」

「淋しいよ、いかないでよ平助くん!」



「私をおいて…っいかないでよ!」




今もこれからも君だけを愛しているよ











「やっと、会えたね、…平助くん」

「っ!…秋!!」





涙を流して微笑む秋を思いっきり抱きしめる。




「ずっと、ずっと、こうしたかった」

「…待ってたよ、ずっと、こうしてもらえるのをっ…!」






そして、両手で顔を包み
涙をいっぱいためた秋の
目をみつめる。



「俺、泣かせてばっかりだ」

「ふふっ…今度は、これからは…笑わせてよ、平助くんっ」



「へへっ、当たり前だろ!だーいすきだっ!!」







お願い、神様。


これが最後の、最後のお願い。






どうか、どうか、
僕と彼女が同じ道を
歩めますように。







あまい、あめ。










平助中編完結しました^^
平助は、薄桜鬼の中で1番大好きな
キャラなので、書けてよかったです。

全体的に、文字数は少なめですが
切ない感じをかんじてくれたら
嬉しいです^^*


ありがとうございました!






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