生徒会役員勢揃い
「ただーいまー」
そう言って、新しく四人が部屋に入ってきた。知った顔が二人、知らない顔が二人だ。確か橘さんと真椰と、はじめましての男女のが一人ずつ。
もうそろそろ俺だって勘が働く。あの二人も役員だ。きっと。
すると橘さんと目が合った。
「きゃー!ユウちむ、髪切ったの??すごく似合ってるー!あ、そら先生おはようございます」
「おう、今日は珍しく制服なんだな、橘。コイツ宝の持ち腐れだよなー」
「わかりますー」
「だろー」
こっちをちらちら見ながら笑い合う二人。おいおい、わかるなよ。
「ア!、ア…ッンタ、かっかみ!」
「お、真椰大丈夫か?息出来るか?」
噎せたかの様に口を浮つかせる真椰。なんだ?
「え、……まっまだここに居たのね!」
今日一日で聞き慣れてしまいそうな可愛い罵声。まだ俺に突っ掛かるか?真椰の行動は俺には理解不能だ。まあ、息は出来てるみたいだし、いっか。
「悪かったな俺がいて」
「え?いや、その…」
真椰は急に顔を赤く染め、もごもごと言葉を詰まらせる。
なんだ?
「い、居てもいいけど…」
「そうか、それは良かった」
「やっやっぱ今のなし!」
「はあー?」
そう真椰は叫ぶとソファーに走っていった。
「なあ、アンタがユウちむ?」
「あ、はい」
「体育委員長の緒川チナツ。ナチて呼んでな。ハイ、握手。」
「は、はじめまして」
ボブヘアーの女子は屈託の無い笑みを見せると、俺の目を見て強く手を握った。ちょっと痛い。話口調のイントネーションからすると関西の人なんだろうか。
その後ろにいる男子と目が合う。デカイな、何センチあるんだろ?
「あーアレは保険委員長の堀圭一。ホリって呼んだらいいと思うわ。取っ付きにくい奴やけど、悪い奴では無いと思う。まあ、適当にかまったってな。」
「は、はあ」