暇なんです
「翔ちゃん！」
「な、なんだよ急に…」
「大変です。暇過ぎて死んでしまいそうです」
「………」
「え、無視？」
「…無視っつーかどういう反応を返せばいいんだよ俺は」
「それは大変だ！俺とトランプとかトランプとかトランプとかトランプをしよう！って言えばいいと思うよ」
「…要するにお前はトランプがしたいだけってことな」
「イエス。マイプリンセス」
「セシルの真似してるつもりかもしれないけど似てねーから。あと誰がプリンセスだコラ」
「さあトランプをしよう！」
「無視！？」
「まあまあ落ち着いてよ翔ちゃん。そう怒ってると大きくなれないよ？」
「お前なあっ！…いやいや気にしてねえし？俺様はこのくらいで怒るほど器の小さい男じゃないからな！」
「…大きくなれないって言われたこと気にしてるのバレバレだよ」
「うっせ！…はあ。で、トランプするんだろ。俺持ってないしどうすんだよ。つーか普通学校にトランプなんて持ってこないだろ？」
「置きトランプがあるから大丈夫！ 」
「なにその置き傘的なノリ！？」
「普通でしょ」
「いや普通じゃねえだろ…」
「何する？ババ抜き？ジジ抜き？チビ抜き？」
「チビ抜きってなに！？」
「あ、でもチビ抜きじゃ翔ちゃん出来ないか。どうしよー…」
「やっぱそういう意味か！わかってたけどな！」
「レディを独り占めかい？おチビちゃんも隅に置けないねえ」
「なっ…！べ、別にそんなんじゃ…！」
「ちょうど良かった！レン、一緒にチビ抜きしない？」
「いいよ。それならイッチーも誘うかい？」
「うん！じゃあね翔ちゃん」
「じゃあって……え？」
「イッチー、チビ抜きしないかい？」
「チビ抜きですか？いいですよ。久しぶりですね」
「久しぶりなの！？」
「じゃあ始めようか」
「あの…え？俺マジで入っちゃいけないの？」
「でも毎回トキヤが勝つんだよねー…。私が勝ったことってあったっけ？」
「もしもーし…」
「私の記憶している限りではありませんね」
「聞いてますかー？」
「なんでだろ…」
「あなたは顔に出やすいですからね」
「おーい…」
「嘘っ！私ってそんな顔に出てる？」
「ふっ、そうだね。レディはけっこうわかりやすいタイプだよね」
「えぇーそうかな。よし、気をつける！今日こそ絶対勝つんだから！」
「ふっ、せいぜい頑張ってください」
「だーかーらー、お前ら俺を無視すんなああああああ！！！」
暇なんです
「冗談だって！翔ちゃん泣かないで？」
「な、泣いてねーし！」
「おチビちゃんはホントいじりがいがあるよねぇ」
「なんだよそれ！」
「同意ですね」
「激しく同意！」
「お前らあ〜！」
---------------
なんだかんだで仲良しSclass。
→ss