どうなるか分かってるよね?



「 .......... 」



沈黙の時間20分...以上


今日はいつも以上に熱心に読んでない?




どうなるか分かってるよね?/幸村×不二






僕の部屋なのに、主の僕を無視して黙々と読書をしている彼。
それはもう熱心に....。


全く構って貰えない僕は一人ぽつんとベッドに寝転びながらベッドサイドに寄りかかって座る彼、幸村を背後から見つめる




でも見つめるだけじゃ、つまらなくなって彼の緩やかにウェーブがかった髪の毛を指にクルクル巻き付けて遊んでみる



「 幸村の髪は柔らかいよね。僕、好きだな 」



なんの気なしにそう呟いた


すると漸く彼の目線が本から離れ、僕の方に振り返る





「 フフ。そうかな?


それ誰と比べてるの? 」



「 え?誰って.... 」



思いもがけない彼の言葉に僕は返事に詰まってしまった


だって別に僕は誰かと比べたわけじゃないから..






「 不二。聞いてもいい? 」



「 ん?なに? 」


幸村は読んでいた本を畳んで床に置き立ち上がると今度は僕の寝そべるベッドの上に腰を下ろした


僕も反射的に身体をお越して幸村と向かい合わせに体育座りをした






「 先週の日曜は何してた? 」


「 ....先週の...日、曜? 」




またしてもの幸村の思いがけない言葉に僕もまたしても言葉を詰まらせてしまった





「 赤也がさぁ、たまたま見たって言うんだ 」



なかなか返ってこない僕の返答に痺れを切らしたのか幸村が再び口を開いた





「 切原が? ..なにを? 」




日曜....切原は一体何を見たの..?


日曜はたしか...カメラを持って散歩してただけだったような..





僕が先週のことを思い出そうと考え込んでいた


ところに、再び幸村が口を開く





「 君と跡部が二人でいるところ、偶然見たらしいよ 」



「 跡部? 」


....僕、日曜に跡部と一緒になんて....





「 白昼堂々浮気かな? 」



...!!





「 ちが....僕跡部となんて....






―――あっ! 」




僕の突然の大声にも彼は全く動じることはない




「 なに?何か言い訳でも思い付いた? 」





「 ちがうよ!それに誤解だよ。跡部とはそんなんじゃなくて 」





「 なくて? 」


幸村は笑顔で僕に続きを促す。それが堪らなく怖い..


けど誤解は解かなければ彼をますます怒らせてしまうだけ





「 たまたまね、ばったり遭遇して、少し話をしただけだよ。すぐ別れたし... 」


「 へぇ... 」




「 本当だよ?跡部本人に聞いてくれても構わないよ 」





僕は体育座りをしていた足を崩し身を乗り出して必死に潔白を訴える
幸村はそれにもなんら動じることはない





「 ...分かったよ。不二を信じるよ 」




それでも僕の気持ちが伝わったのか彼はいつもの優しい笑みで僕の頭をくしゃりと撫でた


「 ...ありがとう 」



僕は自分の頭に伸ばされた彼の腕を自分の胸を持って行き優しく両手で包み込んだ







「 でも、不二 」




そんな僕の手中から幸村は自分の手を引き抜いて話を続ける








「 今回は、仕方ない。




けど今後、俺意外の男と二人きりになったりしたら許さないよ 」




「 ....え 」





「 不二と他の男が一緒にいるところなんてこの先見たくないし 」




そう言うと幸村は立ち上がって再び床に腰を下ろし放置されていた本へと腕を伸ばした




「 ....... 」



何も言わない僕に幸村は振り向きもせずに呟く





「 もし、守れなかったら






どうなるか分かってるよね? 」





「 え?.....あ..分かってるよ.. 」



どうなるかなんてとても怖くて聞けない。 考えるのも怖い。






でも彼はそんなことはお構い無しにまた読書を再開している






そして僕もまた何事もなかったかのように構ってくれない彼の髪の毛にきっと手を伸ばすのだと思う








だって僕はやっぱり君の柔らかい髪の毛が大好き..



それ以上に君のことが好きなんだもの...



end
――――――――――
全くの思いつきでかなり意味不。幸村さんなんか黒い。でも私そんな幸村さんが好きです。幸村さんは理不尽ぐらいがかっこいい

冒頭読書に熱心だったわけじゃなく幸村さんはどう切り出すか苛々してたんだと思います。伝わらない...

それではご覧くださってありがとうございました







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