すきなの

お互い部活で忙しい毎日だけどたまに同じ日に部活が休みになることがあるんだ


そんな日の放課後は必ず君が僕の通う学校まで迎えに来てくれる

正門の前で僕を待つ君は何もしていなくても目立つんだ。



女の子達が遠目から見てキャッキャッ騒いでる


君にとってはそんなことは日常茶飯事で気にはならないのだろうけれど.....




すきなの / 跡部×不二



二人で歩いて帰る帰り道、やっぱり君は目立つ。すれ違う人はみんな振り返って君を見る

やっぱり君は全然気にもなっていないね



「 ねぇ、僕は君の何番目? 」


「 あん? 」


君の眉間の皺が深くなった

あ、ちょっと不機嫌になったかな。でも僕はしつこく聞いて見る


もし1番だなんて言ったら許さないよ、跡部




「 "あん?"じゃなくてさ、何番目?って聞いてんじゃない 」


「 バカなこと聞いてんじゃねーよ 」


「 ねぇ、何番目なの? 」


「 下らねぇこと言ってねぇで早く帰るぞ 」



君の歩くペースが速くなる
僕も追いていかれないように自然に早足になる



「 待ってよ。...あ、そういえば最近車じゃないね。前は毎日車で迎えに来てたのに 」


「 ....... 」


僕があまりに必死に追い付こうとしているように見えたからか、彼は歩く速度を落とし僕の普段歩いているペースに戻してくれた



「 ねぇ、どうして?あ、実は歩くのが好きとか?なんか似合わないけど 」



「 ....嫌なのかよ 」



「 え? 僕? 」



...僕はね、嬉しいんだ


だって、君はあの200人もの部員を率いる部長。僕なんかより桁違いに忙しい。

だから余り会うことも出来ない僕達にとって二人だけの時間は大切にしたい


君とこうしてゆっくり歩いて帰るこの帰り道も僕にとっては最高に幸せな時間..



「 ううん。嫌じゃないよ。僕も歩くの好きだし.. 」


本当のことは恥ずかしくて言えないけどね



「 ..んなら、別にいいじゃねぇか。」



「 で、何番目?あ、幸子やあゆみの次とか? 」


「 あ?誰だよ、それ 」

「 あれ?知らないの? 」


「 知るわけねぇだろ...まさかテメェの(女)...じゃねぇだろうな 」




「 ...ふ、あはは。怒ってるの?知らないよ。そんな名前 」


「 ....わけわかんねぇ 」



「 ねぇ、何番... 」
「 しつけぇよ。
















...周助しかいねぇよ 」



「 !!! 」










「 て、言って欲しいって魂胆丸見え 」



「 なっ、あ、跡部っ! 」



「 あーもう行くぞ。 」


心なしか君の顔が少し赤くなったように見えた
...夕陽のせいかもしれないけれど



「 ま、待ってよ! 」





僕が1番なんて言ったら承知しないんだから

君はモテるから.....



"周助しかいねぇよ"



そう、僕だけを見ていて....















「 景吾お坊ちゃま、明日もお迎えはよろしいのですか? 」


「 ああ、いい。」



明日は青学の方も休みだ


俺は歩くのは、別に好きじゃねぇ


周助、お前と歩くのが好きなんだ




こんなこと、お前には言ってやらねぇけどな。



end
―――――――――――
初の跡不二でした。
またまた伝わりづらい話になってしまったかもしれません;
お互いに大好きだけど余り言葉に出さず秘めている..的な。

跡部は難しいですねぇ。キャラが

CPアンケ3位記念で書いたのですが特になんら関係のない話..。
アンケご協力ありがとうございました!

最後までご覧くださりありがとうございました


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