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校門付近まで行くと黒と赤と、薄茶の頭が目に入った。



ほんまに来てたんやなぁ






白石がぼんやり考えながら不二達の元に向かっていると、金ちゃんが真っ先に白石の存在に気付き走ってこちらに向かって来た



「 白石ー!不二が来とるでー! 」



「 金ちゃん、ちょ落ち着き 」


金ちゃんは白石の周りをぴょんぴょん跳ね回る









「 ...コシマエはいなくて悪かったね 」



いつのまにか綺麗な笑みを浮かべた不二も白石の方に歩み寄って来ていた。..財前も。



「 やぁ、白石 」



「 お....おう久しぶりやな 」







「 なんやなんや!これから不二とテニスするんか?わいもやるわー!!! 」


「 あんな金ちゃん、財前がたこ焼き食わしたる言うとったで 」


「 ほんまか?!わいお腹ペコペコやぁ!! 」


「 は?!...俺そんなこと言ってませ... 」
「 ええからええから!早よ行ってき 」


忍足が無理矢理に財前の背中を押して金ちゃんを連れてくように促した。財前は渋々に了承しはしゃぐ金ちゃんを連れてたこ焼き屋まで歩いて行った。



「 さ、うるさいんはいなくなったわ。」




「 お前もうるさいけどな 」



白石が少し呆れながら忍足に毒づいた


「 ....で、不二くん。」



「 ん? 」



今まで黙ってその光景を見ていた不二に白石が話し掛けた




「 折角来てくれて悪いんやけど....今から試合はもう遅いで、不二くんかて明日学校やろし.. 」



「 ...... 」




「 せやから、その 」
「 白石、何言ってるの? 」



「 ......?、何って試合しに来たんやないんか? 」


「 僕はそんなこと言った覚えはないけど 」







「「 へ? ちゃうの? 」」




白石と忍足が双子のように同じこと言いながらびっくりしている


「 ふふ、息ぴったり 」


不二が二人を見ながらクスクスと笑う。







「 え、じゃあ何しにわざわざここまで? 」



白石が訳が分からないとゆう面持ちで不二に問い掛けた
途端不二の綺麗な笑みが消え青い瞳が姿を現す













「 あの時から忘れられないんだよね.... 」







「 あの時? 」


意味が分からず困惑する白石。




「 あの試合で僕は初めて敗北を知ったんだ.... 」




「 あ、白石との試合か? 」


忍足が閃いたように口を開く。



「 ....うん、あれから僕はどうしても忘れられなくて。



で.....ここまで来ちゃった 」




「 忘れられない、て何を? 」



ますます困惑して白石は聞き返す。













「 ....勿論、君を 」





「 君?....俺か? 」


白石が少し驚いたような素振りをする。




「 今日君に逢いに来てみて確信したよ 」


「 ....ん?何をや? 」






「 白石、お前..... 」

.....


忍足は不二が白石に何を言おうとしてたのか気付いたようで全く気付かない白石に呆れたような顔をする




「 な、なんやその顔は 」


そんな忍足に白石はますます訳が分からなくなる


「 まぁ、不二....がんばり。




じゃあ俺財前んとこ行くわー 」



不二の肩を軽き叩き、そう言うと足早にその場を去って行く。





「 .....なんや、あいつ。




て、はやっもう姿見えへん 」



流石はスピードスターやな...と白石が妙な感心していると不二がポツリと口を開いた




「 .....白石 」





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