PEARL RIVER

※暗いお話です。苦手な方は引き返してください。
連載「cobweb」の少し未来の合宿編の話ですが連載読んでなくても読めるとはおもいます。




「 ねぇ、不二 」



「 なに? 」



練習を終えてお風呂にも入り自室に戻ると早々に幸村に声をかけられた
タオルドライしただけでまだ肩に雫が落ちてきそうな不二の髪の毛とは別で幸村の髪は既に綺麗に乾いていて、いつもの緩いウェーブを描いている。

幸村はお風呂に入るのが誰よりも早い。本人曰く「他人の入った湯に浸かるのは気持ちが悪い」だそうで。
そんな潔癖性な幸村がこの合宿でみんなと生活するなんて辛いことだろうと以前に聞いてみたら「不二がいるから大丈夫」なんて言われた。僕がいるから大丈夫って、嬉しいけれど、よくよく考えればなんの解決にもなっていないなぁと思う。



「 不二、髪 」



幸村は僕の腕を掴むと自分の前に座らせて髪に乗せられたタオルを手にとった

そして僕の髪の毛をタオルで優しく乾かしていく。


「 で、なに? 」



僕は自分の髪の毛を彼に任せたまま冒頭の続きを促した





「 不二にさ手伝って欲しいことがあるんだけど 」




彼は僕の髪を丁寧に乾かしながら淡々と返す。
だから僕も淡々と返した



「 なにを? 」















「 死体を隠すのを 」







僕は今とんでもないこと聞いてしまったような、、でも彼は髪を乾かす手を止めない。まるで世間話をしているような軽い口調で言われた


なにかの聞き間違いかと後ろを振り向いたけれど彼は ニコリと微笑んだだけで僕の顔を両手で前に戻した。そしてまた髪を綺麗に乾かしていく




「 し、死体って、、? 誰かが亡くなったの? 」




僕は恐る恐る問いかけた








「 いや、これから死体になる予定 」





彼はまたもや淡々と返してきた




でもこれからってことはまだ誰も死んではいないことに僕は密かに安堵した。



ーーーーが、、








「 不二の周りをうろちょろしててさ、いい加減イライラしちゃってさ 」






またまた淡々と紡がれる幸村の言葉に僕の背筋がヒヤッとする





「 え?僕? 」





僕の周りって、、?僕に関係してる人を、、?





「 え、誰? 」
「 ヤッた後に細かくバラバラにして捨てちゃえばなんとかならないかなぁって思ってさ 」




僕の言葉は彼の恐ろしい言葉でかき消された











「 不二、 好きだよ 。



君は俺を裏切らないだろ? 」





幸村は急に優しい声色になり僕の乾きつつある髪に顔を埋める




と、その時部屋のドアが空いた。




「 あ、もう風呂上がったんやな。二人とも 」




僕と幸村のもう一人のルームメイト白石だった







幸村が僕の耳元で何かを囁いた


「 誰だなんて、不二には分かってるだろ? 」










end
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怖い。すいません、、blogで書いてますがある小説からヒントをもらい突発的に書きたくなってしまって、、
連載「cobweb」の先の話、合宿編です。これは連載の方で引き継がれる予定ですが、、これ読む気失せますわな。
これ読んだだけじゃどうなってるか、とかよくわかりませんね、、
最後まで読んでくださりありがとうございました。



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