「なぁ、今欲しいもんあるか?」
「欲しいモノ、ですか?何ですか急に…」
「いいからいいから。何かあんだろ?」
「そうですね……バッシュとか」
「…他は?」
「え、他ですか?後は…あ、欲しい本があるんですよね」
「なぁんか色気ねぇな」
「何で色気なんか求めるんですか。というか何なんですか?いきなり欲しいモノを聞いてくるなんて…」
「ん?気にすんな」
「む…そう言われると気になるんですけど」
(後少しでテツの誕生日だから、本人に欲しいもん聞いたって言えるかよ…)
「あ」
「あ?」
「バニラシェイクが飲みたいです」
「………」
「?」
「…飲みに行くか」
「勿論、青峰君の奢りですよね?」
「何でだよ!……ま、いいや。奢ってやる」
「で、結局何をくれるんですか?僕の誕生日に」
「ん?あぁ…………っ!?!?」
「僕がわからないとでも思ってたんですか?」
「いや、でもっ、何で!」
「だって去年も聞いてきましたよね?僕の誕生日の時だけ」
「はぁー…んだよ、ったく」
「何で誕生日の時だけ聞くんですか?他の行事の時は何も聞かずにプレゼントくれますよね?」
「いや…やっぱ誕生日位はテツの欲しいもんあげた方がいっかなぁ、とか思ってよ」
「君は馬鹿ですか」
「なっ、んだと!」
「青峰君がくれるモノならなんでも嬉しいですよ。僕の事を想ってくれたモノなんですから」
「……お前は俺を煽んのがうめぇよな」
-END-