※拍手ログ




「あっつい…」


不機嫌を隠しもせず花宮が言うが隣に並ぶ日向は気にせず、壁に貼られているメニューを眺めている。

今二人はとある有名なアイスクリーム屋に来ている。
しかもこんな暑い日だからか結構並んでいる。

中に入って食べる所は涼しそうだが、注文する場所は外でこの暑さには中々キツい。


「もうさぁ、諦めようぜ」

「ヤだよ、折角ここまで並んだんだから」


そう言いつつも並んでもう十分は経っている。

花宮はアイスは食べる気はなく、日向が食べたいというから一緒に並んだのだがこんな事ならどこか涼しい所で待っていればよかったと今更後悔だ。



そうしてまた十分程待った所でようやく順番が回ってきた。

注文はあっさり終わり、日向はアイスを片手に満足そうにしている。


「うまいか?」

「んー」


日陰の出来たベンチに座り、花宮はアイスを食べている日向を眺める。

途中で花宮も自販機でジュースを買い、暑さが少しは引いた。


「すっげ甘そ…」

「食うか?」


甘いものが好きではないのを知ってるにも関わらず、ニヤリと意地悪そうに笑う日向。

けれど花宮も負けじとニヤリと笑った。
そしてアイスを持ってる日向の手首を掴み顔を寄せ、日向の手に零れていたアイスをペロリと舐めた。


「んなっ!?」

「ごちそーさま」



‐END‐

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