※双子パロ





俺には双子の兄がいる。


二卵性で見た目も性格も似てないし、中学に上がる頃に両親が離婚して離ればなれになった。

しかし兄は極度のブラコンで、毎日毎日メールや電話をしてくる程だった。
しかもメールの数は一日何十通…正直鬱陶しい程だ。

一度、兄の友達に会った時に聞いた話では、兄の携帯の画像フォルダには俺専用のフォルダがあるらしく(勿論隠し撮り)流石に怒ったけれど反省もせず逆に、待ち受けもお前なんだぞ、と自慢され溜め息しかもう出なかった。(……はぁ)



―――



「一緒に住むぞ」


俺が通う誠凛高校までいつもと同じく迎えに来た双子の片割れ、花宮真。

真が突然、大事な話があると言うのでマジバへ寄れば突然そう告げられた。(は、あ?)


「急に何言ってんだよ…」

「だから俺と二人暮らしするぞ、って言ってんだよ」


別に言い直さなくてもわかってる。(馬鹿にしてんのかっ)

はぁ、と溜め息を吐けば眉を寄せて、何が不満なんだ、と言ってきた。(何が、って…全部だけど)


「そんな金ねぇよ」

「順平は何も心配しなくていいって」

「んな事言っても…なぁ」

「まぁもう手続きとか色々終わったんだけどな」

「はあっ!?!?」

「だから言っただろ?一緒に住むぞ、って」


ニヤリと嫌味な笑みを向け言ってきた真に、やっぱり拒否権なんてないのか、と心の中で呟いた。

とりあえず、一番気になる事と言えば高校のことになる。


「一緒に住むのはいいとして…高校は転校しなくていいんだよ、な?」

「本当はさせたかったけどな…あそこがいいんだろ?」

「お、おぉ」

「俺が行ってもよかったんだが…アイツ等が嫌だから諦めた」


アイツ等っていうのは真曰く、木吉にリコに伊月に火神らしい。

一度、三時間ほど真がどれだけ彼等の事が嫌いかグダグダと説明された。(ウンザリだった…)


「よし、じゃあ帰るか。俺達の家に」

「………は?」

「は?、じゃねぇよ。もう順平の荷物も俺達の家に届いてるから」



とりあえず、その自慢気な顔を一発ぶん殴りたい。




可愛くないワガママ

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テーマ「人外ファンタジー」
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