*緑間出ないけど、緑黒←高
「真ちゃんと付き合ってんだろ?」
遠慮もなく聞いた俺に目の前に座っていた黒子は(真ちゃん曰く)つぶらな瞳を瞬かせ、表情も崩さずただ一言、はぁ、と応えた。
その後は何事もなく好物であるバニラシェイクに視線を向け、心なしか嬉しそうにバニラシェイクを飲んでいる。(もっと)(こっち見ろよなぁ)(…つまんね)
「でも真ちゃんと黒子って相性悪いんじゃなかったっけ?」
「僕は気にしてないんですけどね」
「真ちゃんだろ?」
「えぇ、まぁでもラッキーアイテムがどうのこうの言ってました」
どうのこうの、と適当に言われたけど大体はわかる。
おは朝信者だし黒子の分のラッキーアイテムまで用意して、相性が悪くならないようにとかしているんだろう。(真ちゃんだし)
黒子は占いとか信じていないらしく、きっと真ちゃんが長々と語っているのを右から左へ聞き流していたんだと思う。(結構、キツい性格だしなぁ…黒子は)
「つか、真ちゃんと付き合ってるとか意外だわ」
「そうですか?」
「だって苦手って言ってなかったっけ?」
「口煩い人ですから、緑間くん」
悪口っぽく聞こえるけれど、黒子を見れば少し表情が柔らかくなっていて悪口というよりノロケに聞こえる。(…面白くねぇ)
余程顔に不機嫌だと出ていたのか、黒子がジッと見つめてきた。
「というか何でこんな事ばかり聞くんですか?」
これが用事なんですか?、と聞かれついたじろいでしまう。(痛いとこつくなぁ…)
たまたま見つけたから、それが嬉しくて少しでも一緒に居たくて声を掛けてしまった。
そして他にも会話はあったけれど二人きりの今、どうしても聞きたかったのだ。
黒子に想いを寄せていたから。どうしても、認められなかった。
「もし…もし、さぁ」
「…?」
「もしも真ちゃんより先に俺と出逢ってたら…俺と付き合ってた?」
「さぁ、どうでしょうか」
あぁ、ほんと狡い。
そんな事言ってもちゃんと答えがあるくせに。
そんな言い方されたら期待してしまうではないか。(今からでも)(遅くないんじゃねぇの、とか)
「黒子っていい性格してるよな」
「はあ」
「…でも嫌いじゃねぇわ」
いっそ嫌いになれたらどれだけいいか。
嫌いになれない