「黒子っち、好きっス!」
「しつこいです」
俺の告白も虚しくズバリと切り捨てられる。(冷たいス…)
告白ももう何回目になるのだろうか。(指では数えられないかも)
初めは「ウスい存在」だと馬鹿にしていたけれど、彼のプレイや彼の純粋な心に惚れてしまった。(今ではベタ惚れスよ!)
それから二人きりになれば告白をして振られてを繰り返している。(今も更衣室で二人きりだし)
「黒子っちは俺の事、嫌いっスか?」
「…嫌いではないですよ」
俺の事が嫌いなのか聞くと何とも曖昧な答えが返ってくる。(表情変わんないから判んないし…)
どうすれば俺の気持ちが伝わるのか、俺のモノになるのか気持ちは焦るばかりだ。
それに黒子っちに好意を寄せてるのは俺だけじゃない。
キセキ達に桃っちは絶対に好意を寄せてる。(厄介なライバルばっか!)
「ね、黒子っち」
ネクタイを整えている黒子っちの両手を掴んで向かい合わせになる。
キョトンとした表情の黒子っちと目が合って胸が高鳴った。(可愛いっス)
「恋人が駄目なら俺を黒子っちのペットにしてよ」
「…………は、!?」
驚きを隠せずに目を見開く黒子っちをよそに、俺は黒子っちから目を離さずに続ける。
「俺を黒子っちのペットにして、黒子っちのモノにしてくれたら俺は黒子っちの言う事何でも聞くっスよ」
だから、ね?とニッコリ微笑んで言うと黒子っちの表情は俺の笑顔とは裏腹に眉を寄せて怒っていた。
「く、黒子っち?」
「馬鹿ですか…」
「え、え!?駄目っスか?」
「駄目に決まってます」
こんなに怒りを露にした黒子っちを見るのは初めてで困惑してしまった。(何で)(何でっスか?)
「本当に…馬鹿な人ですね」
両手を俺に掴まれたまま、黒子っちは俺の胸元に頭を寄せてきた。
突然の事に嬉しすぎて頭がパンクしそうだ。(え、ちょっ、)(どうしたらいいんスか!?!?)
「僕なんかで…いいんですか?」
「え?」
「黄瀬君ならモテるから僕じゃなくても、」
「嫌っス!」
黒子っちの言葉を遮って、微かに震えている黒子っちの体を抱きしめた。
「俺は、俺は…黒子っちがいい」
「黒子っちじゃないと嫌っスよ!」
みっともなく涙が出そうになる。
黒子っちが俺の事を心配してくれてた嬉しさと、ペットでもいいからとすがり付いた自分への情けなさで頭がぐちゃぐちゃになった。
「…それでもやっぱ駄目っスか?」
「………」
「黒子っちの…本当の気持ち教えてよ」
「…………僕も、好きです」
好きです、ともう一度呟いて俺の背に手を回してくれる。
やっと伝わった想いに堪えきれずに涙が零れてしまった。(けど、倖せっス…)
「黒子っち、もう離さないから」
全て本気の言葉黄瀬なら黒子のペットでも喜びそうだよね、って事で浮かんだネタ