「今日もまたサボるんですか?」
「おー屋上で寝てっから部活終わったら起こしにこいよ、テツ」
言うだけ言って踵を返し歩き出してしまった青峰君を引き止めることはせず、僕もクルリと踵を返して部活に向かうことにした。
青峰君の相手をしてしまえば流されて一緒にサボらされるから早々に諦める。(前に何度かありましたし…)
天才と言われていた青峰君や他のキセキの世代の人達と違って、僕は人一倍練習をしなくては皆についていけない。
だから僕は部活の時間を大切にしたいのだ。
(本当は青峰君と一緒に練習したいんですけど、ね)
例え青峰君にとってはつまらない練習でも、僕は青峰君と一緒に練習がしたかった。
隣で光である彼を感じていたかった。(なんて、我儘…)
「おい、テツ」
「え?…青峰君?」
「…やっぱテツと練習したくなった」
「何で、急に…」
「悪ぃのかよ」
振り向けば何故かバツが悪そうに頭をがしがし掻いてそっぽを向いている青峰君がいて、僕はその袖を軽く掴んだ。
すると僕と目を合わせてくれたので軽く微笑んでみた。
「いえ、嬉しいです」
「悪かったな…一緒に練習、すっか」
「はいっ」
貴方も僕と
同じ気持ちですか?