「すきすきすきだいすきあいしてるこの世で一番誰よりもなによりもどんな存在をも超越してあなたを愛してるああこの感情はどうすればいいのどうすれば全てあなたに伝わるのどうすればあなたが好きで好きで大好きであなたの為ならなにもかも捨て去ってしまっても構わない寧ろあなたより価値のあるなにかなんて世界中どこを探しても見つからない世界中の全てを集めてもあなたには適わないあなたを愛してる愛してる愛してるあなたはどこへも行かないでずっと永遠に私の側にいて私は永久にあなたを愛してるこの世が終わるその瞬間までこの世が終わっても地の果てまで行ってしまっても愛してる」
「つまりは臆病なんだろ?」
そう言って両手を広げ、私を受け入れる名も知らぬ彼はやわらかく笑った。
目覚ましの音で我に返る。
しばらく夢と現実の狭間でたゆたう。
ようやく感覚を取り戻すと、自分が大量の汗をかいている事に気付く。
頬を一筋の水滴が伝う。
厭世家の思慕
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