「あああもう気持ち悪いんだよ馬鹿野郎死ねよ阿呆がうざいなうざいなうざいな何なんだよふざけんなよ俺の前に現れるな視界に入るな消えろ消え失せろ消えて無くなれ同じ空間に存在している事自体が耐えられないあああああ空気越しに触れてると思うだけで吐き気がする気色悪い1mmだって近付くな離れろ今すぐ遠く彼方まで行って塵になってろこのクズがお前のお陰で全てが汚れる穢れる汚れる受け入れられるなんて夢のまた夢の遥か先だ全てがなってない評価なんてする方が馬鹿げているそもそも存在する価値もねえんだよああ苛々する気分が悪い最悪だ最低だ誰のせいだと」
「結局は臆病なんでしょ?」
そう言って俺を抱きしめ、にたあと笑った女のことを俺は知らない。
目覚ましの音で我に返る。
しばらく夢と現実の狭間でたゆたう。
ようやく感覚を取り戻すと、自分が大量の汗をかいている事に気付く。
頬を一筋の水滴が伝う。
博愛主義者と悪夢
110103