やあベルフェゴール、また会ったね。
君も僕のことを軽蔑するのかい? ・・・そう。ありがとよ。
ああ、こんな格好ですまないね、少し疲れてしまったんだ。
結局、最後まであれを好きになることは出来なかったよ。
そうかい。うん、君ならそう言うと思った。
全く、本当に馬鹿げてるよなあ。
僕が何をしたっていうんだ。
裏切った、だなんて、最初に僕を裏切ったのはどこのどいつだ。
恩を仇で返されるとはまさにこのことだね、酷い仕打ちを受けたもんだよ。
うん、そうだね。
あれは馬鹿なんだよ、みんな。どうしようもないくらいにさ。
勝手に寄ってきた癖に、望んだ通り見返りが無いと暴れるんだ。
何もかもが思い通りに行くと思いこんでるんだな。
ろくなもんじゃない、どい、つも、こいつも。
ああ、すまない。まだ大丈夫だ。
はは、そうだったな。その時になったら、よろしく頼むよ。
え? ・・・はは、生憎、初めからそんなもの望んじゃいないさ。
僕は、それを恨んでいるんだ。
ああ、その通り。
だから、ベルフェゴール。
君と会話が出来るのかもしれないね。
ふふ。確かに、その通りだ。

ああ。
霧が濃くなってきたね。
まだそこにいるかい、ベルフェゴール?
ああ、ありがとう。
そろそろ、眠くなってきた、みたいだ。
うん、お願い、するよ。
・・・後悔、ねえ。
後悔は、してないさ。
君、には、感謝している。
それに、僕自身が選んだことには、誇りを、持ってる。
恨んでいるのは・・・そう、それだけ。
なあ、ベルフェゴール。
最後に、ひとつだけ、いいかい?
自分には、誇りを、持っているんだ。
君にも、本当、に、感謝している。
後悔は、なにも無い。
それなのに、どうしても、埋まらないんだ。
結局、からっぽ、の、ままだ。
なんで、だろう、ね。





破壊を手招くはベルフェゴール
110730




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