※変態小娘×キャラ崩壊桂注意!
私は、恋をした。
相手は、年齢不詳の美女。
・・・嘘。実は美男。
長州藩邸のママ(違)である彼、桂小五郎は色白の肌と、紫がかった艶やかな髪の持ち主で、その魅力は尽きる事が無く・・・!
柔らかな物腰に、キラキラした微笑!
視界の隅に彼が映るだけで、私の心臓は忙しなく暴れる。
ああ、もっと彼の事が知りたい!
だけど、現代とは違うから、ブログもツ○ッターも存在していなくて。
むむぅ、どうすれば彼の事が分かるのかしら!
高杉さんに聞く・・・のはヤダ。
だってなんか見透かされそうなんだもん。
かと言って調べる方法なんて他に・・・・・・あ。
電子辞書!
うっかり持ってきてて良かったー!
問題は、桂さんが電子辞書に載っているのかどうか。
んー・・・でも確か、桂さんって内閣総理大臣?だっけ?
桂園時代!
(※それは桂太郎)
よしっ!それならきっと載ってるはず!
さあ、そうと決まれば・・・!
桂小五郎
[かつらこごろう]
→木戸孝允
え、何?木戸孝允のページに飛べって事・・・?
ええっ、もしかして、桂さん=木戸孝允?
木戸孝允といえば、あの・・・明治時代?の偉い人?
木戸孝允
[きどたかよし]
[生]1833(天保4),6,26
[没]1877(明治10),5,26
幕末の志士。明治時代の政治家。長州藩出身で(以下略)
おおお・・・!
桂さんって、木戸孝允だったんだ・・・!!
アレ、木戸孝允の写真と桂さんって似てなくね?
老後(?)の写真だからかなぁ・・・。
それよりも何よりも。
気になるのは、一番上の列の数字たち。
これって・・・1833(天保4)年の6月26日に桂さんが生まれたって事だよね?
きゃっ、100歳以上年上!
ええと、今日は確か6月の上旬・・・?
何日だっけ・・・
まあいいや。
大切なのは26日だもの!
お祝いしちゃおうーっと!
ふふふ、桂さん・・・喜んでくれるかなぁ
そうして、こそこそ準備をしているうちに、とうとう6月26日当日がやって来た!
桂さんには事前にお願いしていたから、今日はずっと藩邸に居てくれるらしい。
やったね!ママ(違)とずっと一緒!
「ねぇねぇマm・・・桂さん!」
「ん?何だい?(・・・マ?何だろう・・・)」
「あのね?」
「うん」
「あの、ね・・・?」
「うん?怒らないから言ってごらん」
「桂さんって何歳ですか?」
「え。・・・さ、34・・・」
桂さんは、ちょっぴり困り顔で答えた。
ああ、そんな表情も ス・テ・キ☆
「34!素敵な年齢ですね!」
「え、ちょ、息荒っ!落ち着いてぇぇぇ!」
「無理です!だって、だって・・・!」
「え、泣い・・・っ!?」
泣いてないよ!
・・・涙目だけど。
私は、特訓した『うるうる上目遣い』をしたつもりなのに、桂さんは思いっ切りぎょっとした顔をする。
いやん、こんな顔初めて見た!
「か、桂さん・・・お誕生日おめでとうございます!」
いいい言っちゃった!
「え」
桂さんは硬直している。
やだ、カワイイっ!
「桂さん?」
「誕生日、というのはつまり・・・生まれた日の事だよね?」
「はい!」
「そうか。・・・未来では当日に祝うのかい?」
「え、もしかして、お誕生日会とかしないんですか?」
「うん、しないよ」
「ええっ!マ ジ で す か !」
私は愕然とした。
た、確かにお正月、みんなで年齢言い合ってたけど、まさか、みんなお正月に祝うの?
ついで的な?
(そういえば、慎ちゃんが歳の割に小さいってからかわれてた)
「う、うん・・・あの、なんか・・・すまないね」
桂さんは、美しい眉をハの字に下げて、しゅんとした。
え、何、今日は誕生日だからサービスしてるの?
見たことない桂さんのオンパレードだ・・・!
「えへへ、それじゃあ、桂さんの人生で一番最初にお誕生日お祝いしたの、私ですね!」
「そうだね」
にっこりと微笑む桂さん。
ま、眩しい・・・!
・・・・・・うん、今だ!
「桂さん、これ・・・っ」
「?・・・文?」
「は、はい!」
桂さんの欲しいものが分からなかったからお手紙と、(私に可能な範囲で)なんでもあげる券をプレゼントした。
「ふふ、ありがとう」
桂さんは嬉しそうに笑う。
そ、そんなの・・・っ
素敵桂さんが私の心を乱して、私・・・私・・・っ
ど き ど き し ち ゃ う よ !
「これは・・・?」
「あっ、そっ、それは・・・なんでもあげる券です!」
「うん、確かにそう書いてあるけど・・・本当に?」
「はい!・・・あっ、私にできる範囲で、ですけど!」
「大丈夫、そんな無理は言わないよ。・・・・・・いや、もしかしたら無理かもしれないなぁ」
「ええっ!」
「・・・聞いてくれるかい?」
「あ、は、はい!もちろん!」
「実は、ね・・・」
キリッとした表情で口を開いた桂さんに、私は息をするのも難しいほどにときめく。
「君が、欲しいんだ」
そう言った桂さんの真剣な目は、私の目を見つめている。
「へ?」
それって、どういう・・・?
「だから、君が・・・欲しい」
つまりそれは、私に惚れてる・・・とか?
いやいや、そんなわけないよ。
下僕にしたいのかも(←性格悪っ)
とにかく、桂さんが私を欲しがってる(?)のは事実だ。
「私なんかで良ければ、その・・・」
「ほ、本当に?」
「はい!」
「・・・君、私が言った意味分かってるかい?」
「え?」
何か重大なメッセージが!?
ど、どうしよう!
そんな難しい事理解できない!←
「・・・ふふ、やっぱり」
「え?え?」
「君を、私のお嫁さんにしたいって事だよ」
「え・・・・・・」
「・・・嫌?」
「う、ううん!そんな事ないです!嬉しいっ」
「良かった」
初めてお祝いした彼の誕生日は、
私と彼の婚約記念日。
(あれ、ていうか私たち・・・恋人同士になってなくね?一段飛ばし!?)
ちょっぴりお母さんみたいな彼は、
マイスイートスイートダーリン!
(私、この人と)
(一生寄り添って生きてくの)
END
甘くなくてごめんなさい。
なんかもう、あほしか居なくてすみませ・・・!
あ、1866年設定っス。
桂さんは数えで34歳のはず(たぶん)
以蔵が武市センセを慕うがごとく、桂しゃんを溺愛するアホの子な小娘ちゃんとかすごくイイと思う。←
・・・どうでもいいけど、
『桂園時代』が『桂(小五郎の方)の園な時代』だったら、私、そこで死にたい←
桂さんはぴばっ!
愛してるー!←
椿愛子
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