小五郎たんのばーすでー 出迎え編 writer:いちこ
今日は小五郎さんの誕生日!!
今日まで小五郎さんに隠れて準備するのは凄く大変だった。
小五郎さんは朝早くから薩摩藩邸の大久保さんを訪ねて行って昼過ぎには戻るらしい。
パーティーの準備するには絶好のチャンス!昼には寺田屋のみんなも来ることになっている。
わたしはパーティー用にケーキと料理の用意に取り掛かった。
お料理はこれで準備OK。ケーキは生クリームなんてないから米粉、豆腐、卵にお砂糖、小豆を入れてパウンドケーキのようなシフォンケーキのようなものを作った。
紫陽花と白玉と小豆を上に飾れば完成!
我ながら上出来♪可愛くできたお誕生日ケーキを満足気に眺めた。大切な人の誕生日だもん。心を込めてお祝いしたい。
「小五郎さん喜んでくれるかな?…
『小娘さん嬉しいよ。美味しいね。』なんちって〜〜//」
バシバシッ!!
「ねっ、姉さん痛いッス!!」
「わっ!!慎ちゃんいつの間に!」
小五郎さんの笑顔を一人で想像しているうちに、知らない間に隣に並んでいた慎ちゃんの肩をバシバシ叩いてしまったらしく、慎ちゃんは痛そうに肩を擦っている。
「ごめんね。全然気が付かなかったよ…」
「何度も声かけたんッス。姉さん上の空で」
恥ずかし〜〜。わたしの顔緩んでなかったかな。真っ赤な顔を隠すように両手で頬を包みながら聞く。
「///…そうだ!慎ちゃんプレゼントは?」
「後から龍馬さんと武市さんが持ってくるッス。俺と以蔵くんは姉さんの手伝いをと思って先に来たッス!」
「小娘…お前少し落ち着け」
「以蔵!」
「なかなか旨そうだな」
以蔵が後ろから覗き込んで意外そうな顔で言う。そうだ!
「ねえ以蔵、ロウソクとかないかな?」
お誕生日ケーキといえばロウソク!
「なんに使うんだ?」
「えっ、ケーキに立てるんだよ。歳の数だけ!」
…って小五郎さんいくつになるんだっけ?
「食い物に蝋燭…奇怪だな」
「…姉さん…蝋燭は行灯に使うものぐらいしかないッス…高級品だし、桂さんの歳の数だけって……」
「………じゃ、じゃあロウソクはいっか」
「…そのほうがいいッス。…姉さん、後は何を手伝えばいいッスか?」
「じゃあ、部屋の飾り付けをお願い!とにかく賑やかに!」
「飾りつけ…賑やか…芝居小屋みたいな感じッスか?」
「おっ、芝居をするのか!!――知らざぁ言って聞かせやしょう。浜の真砂と五右衛門が、歌に…」
「「高杉さん!!」」
「芝居なら任せろ!!小娘!鯛と酒が届いたぞ!祝いと言えば鯛だろ!!」
「高杉さん、えっとお芝居じゃなくて…。その…慎ちゃん、以蔵!とにかく任せた!」
「小娘!お前もそろそろ着替えてこい!せっかくのぱーてーだっ!小五郎が前に用意した着物。あれにしろ!」
「!!高杉さん…ありがとう!!」
わたしは後を三人に任せてパタパタと着替えに部屋に戻った。
前に小五郎さんが誂えてくれた着物。今日は少しでも可愛くみせたい。あの人の大好きな色の着物に袖を通すと思わず顔がほころぶ。
もうすぐ小五郎さんが帰ってくる!!
驚かせようと今日のことは秘密にしていた。
小五郎さん喜んでくれるかな?
着替えて廊下に出たところで龍馬さんと武市さんに会った。
「龍馬さん、武市さん!!」
「おぉ、今日は小娘さんは一段とめんこいのぉ」
「着物よく似合ってますよ」
「///…ありがとうございます!あっプレゼントは用意出来ましたか?」
「うん、これなら間違いないだろう。な、龍馬」
「武市先生が言うんだ。間違いないじゃろう」
「あっいけない!もう小五郎さんが帰ってくる時間です。お二人はお部屋に!わたしが小五郎さんを案内しますね」
話しているうちに玄関に人の気配。
小五郎さんだっ!!
わたしは慌てて玄関に急いだ―――
「小五郎さん!おかえりなさい!」
乾杯編につづく。
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