両手に花?

明日は馬があいているから少し遠乗りでもしようと高杉さんから提案された。


馬なんて動物園とかのポニーに昔乗った事があるくらい…。
って…あれは乗ったうちに入らないか…。
でも乗ってみたいなぁ。

「わかりました!じゃ、わたしお弁当を作りますね!」と張り切って宣言した。



翌朝、早起きをして炊事場に入り、お弁当の準備にとりかかった。

後から炊事場に入ってきた桂さんに挨拶をすると、不思議そうに手元を覗いてきた。

「どうして握り飯をつくっているんだい?」

「あ、高杉さんが遠乗りに連れて行ってくれるって言うからお弁当を作ろうかと思って。
桂さんは今日のご予定は?よかったら一緒にいきませんか?」

「晋作が…今日は珍しく予定が空いているが、私も行ったら晋作が拗ねてしまうんじゃないかな?」

苦笑いを浮かべた桂さんに
「そんなことないですよ!人数が多い方が絶対楽しいです!私が高杉さんに言っときます!任せてください」と胸を張ってドンと叩いてみせ、3人分のお弁当作りに戻った。

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「なんで小五郎も一緒なんだ?俺は智生と約束したはずだが?」

ほらねといった表情の桂さん。

私は負けじと
「人が多い方が楽しいじゃないですか!お弁当だってちゃんと3人分作ったし!そんな意地悪いうんなら私は桂さんと2人でお出掛けします!」
と宣言すれば、

「なんだと〜!それは許さん!!」
と高杉さんが大声をあげる。

「じゃ、一緒にいきましょう?」

「うっ…分かった…」

「智生さんは晋作の扱いがうまくなったね」

「そんな事ないですよ!振り回されてばっかり!」
ぷうと頬を膨らますと、心底可笑しそうに桂さんは笑い、頭をぽんぽんと撫でてくれた。


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