夢の跡

ここは例の神社

そして俺の手の中にはあみの小さな手

あみの顔を覗くと今にも零れそうな涙が珠のように光っている。

小さな手をぎゅっと引き寄せ、自分の胸の中に閉じ込める。

「あみ泣くな…」

「晋作さん…もう…さよなら?」

俺は何か言葉を発しようとするが…声が出ない。言葉が見つからない。

「…」

「…」


ざあっと周りの木々が音を立てて震え、突風のような風が二人の間にも駆け抜ける。

それと同時にあみを強い閃光が包み込み、今の今まで手のひらにあったあみの手の温もりが消えていった。


「あみ?!あみ〜〜〜!!!」


ただ自らの声だけが響いた。



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