周章狼狽1

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いつもの寺田屋の朝
分からないことだらけの此方での生活にも漸く私も慣れてきた。
朝餉を食べ終わり、食後のお茶を飲んでいた時、ふとあることを思い出して声をかける。


「武市さん…あの…お慕いしてますっ「なんじゃとぉ〜〜〜?」


私が全ての言葉を紡ぎ出す前に龍馬さんの叫び声がこだました。

龍馬さんの方に顔を向けると湯呑みを掴んだままワナワナと震えていた。
「蘇芳さん!!!今のは本当か?」

あまりの剣幕に言葉が出ない。
助けを求めて慎ちゃんと以蔵を見るが、固まったまま茫然自失。

武市さんに向き直ると赤い顔で困惑した表情を浮かべている。

「え?え?」っと周りをキョロキョロしている私の肩を龍馬さんが掴んで「どうなんじゃ!」と迫ってくる。

肩を掴まれ、ユサユサと振られるがままになっていた私を我にかえった(らしい)武市さんが止めに入る。

武「龍馬!乱暴はいかん!!!」
慎「そうですよ!龍馬さん!とりあえず落ち着いてください」
以「ほら、手を離せ」

武市さんの方を向いた龍馬さんは
「そりゃ武市はいいかもしれんが、わしはそうはいかん!しかもこんな朝っぱらからこげなことを言わすなんて!おんし蘇芳さんになにをしたんじゃ!」と絶叫した。

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