義理の母から急に聞かされた再婚の話。



海外に転勤するから、一人じゃ寂しいでしょ?
再婚相手の人も私と一緒に海外の支店に行くから、その人の息子さんにあなたの面倒をみてもらおうと思ってね、再婚を決めたの。
あなたが今、15歳だから義兄さんは3歳年上になるわね。
そんなに年も離れてないしきっと仲良くなれるわ。
向こうの家はお金持ちだから、今とは違って大きな家に住めるわよ。
転校しなきゃいけないのは辛いだろうけど今よりいい生活が出来るのは間違いないわ。
3日後、私はアメリカの方に行かなきゃいけないからあなたには1人で新しいお家に行ってもらうことになるわ。
私の都合で引っ越しなんてごめんね。
一年は帰って来れないとおもうけど、義兄さんと仲良くしてね。



優しくて綺麗な義母はそう言って僕に新幹線の切符を渡した。










目の前に聳え立つのは大きな綺麗な家。



正直、此処が自分の家になるということに実感は湧かなかったが、ここに突っ立っててもアレだし……と思い、鞄のポケットから西洋映画に出てくるような鍵を出し、大きな門の鍵穴に差し込んだ。



『門を開けたらインターホンを押したらいいからね。』



旅立つ前の義母の言葉を思い出し、門を開けて芝生の中にある玄関まで続く石の上を歩き、門の中に存在する意味が有るのか無いのかわからない玄関のインターホンを押す。



そこで兄となる人に今から初対面するのか、と思うと急に緊張してきて肩からかけている学校の鞄の紐を両手でぎゅっと握った。



がちゃり。



大きな玄関の扉が開いて、一番に目に入ったのは銀色だった。



………って髪!?



出てきた人物の全体を見ると、お金持ちのお坊ちゃん、なんてものは欠片もない制服のカッターシャツは全開で中には赤い派手なTシャツを来ていてスラックスは腰パン。
それに銀色の髪。
いかにも、不良です、と自ら名乗っているような容姿。



あ、でもかっこいい……。



なんて、男の僕が思うほど、整った顔立ちをしていたし、背も高くてスタイルがよかった。



「あ…っ…えっと……今日からお世話になります、新八ですっ。」



頭を下げた自分の顔が多分相当赤いことが自覚できた。



「あー…うん。とにかく入って。」



ボリボリと頭を掻きながらそう言われ、あ、声もかっこいい、なんて馬鹿な事を考えながら玄関に足を踏み入れた。













続く。



ハイ、微妙な感じで終わって続きます(笑)



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